高橋成美、引退会見「将来は日本のカップル競技に貢献したい」12年世界選手権ペア銅

スポーツ報知
引退セレモニーでケーキを贈られた高橋成美

 フィギュアスケートの12年世界選手権ペア銅メダルで、14年ソチ五輪にも出場した高橋成美(26)が5日、所属の木下グループで引退会見を行った。「3歳の頃に初めてスケート靴をはいて、23年間あっという間だった。人生のファーストステージで心の底から打ち込めるものに出会えたことはラッキーだった」と感慨深げに振り返った。

 父親の転勤に伴い9歳で中国に渡り、12歳でペアに転向。「初めて中国選手とペアを組み12歳で試合に出た時に、試合本番の最後の最後まで手をつなぎあい、同じ結果を喜んだり悲しんだりするんだろうなと思ったら、いろんな感情が沸き上がってきた。それが一番の思い出」。ペアスケーターとして踏み出した最初の試合を、忘れられない一戦にあげた。

 7か国のトップコーチの元で指導を受けてきた。7か国語を操る才女は4月に慶応大に復学。「知識充電の機会を作りたい。伝える力をつけて、将来は日本のカップル競技に貢献したい」。コーチ業も視野に入れつつ、日本のペアの底上げに携わって行く予定だ。

 10歳の頃に初めて日本代表として出場したクロアチアでの大会を機に「英語で自分の思いを伝えられるようになりたい」と決意。スケート同様、語学にも貪欲に取り組んできた。日本語、英語、中国語は自在。フランス語、イタリア語、ロシア語、韓国語も話す。「モチベーションは自分の思いを伝えること。スケート中心で生きてきたし、すべては技術向上のためだった。これからも私らしく全てのことに全力で取り組んでいきたい」。銅メダリストとしての技術と経験はもちろん、語学力も武器に、人生のセカンドステージを歩んでいく。

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