世界的建築家・槙文彦氏「日本チームで作る」…新国立設計

2015年6月6日6時0分  スポーツ報知

 2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)の整備計画が大幅に見直される問題で、文部科学省などがデザイン監修者としたイラク出身のザハ・ハディド氏(英在住)の事務所との契約解除を検討していることが5日、分かった。

 ザハ氏の設計案に当初から批判的な立場を貫いてきた世界的建築家の槙文彦氏(86)らのグループがこの日、都内で会見を行い、代替案を発表した上でザハ氏を設計者から外してプロジェクトを見直すことを提言した。

 報道陣に配布した代替案資料の「設計者」欄に、ザハ氏の名前はなかった。槙氏は「ザハ氏はデザイン監修者に過ぎない。設計は日本チーム(合弁事業として手掛ける4社)でやっていけばいい」と明言。「今がラストチャンス。今すぐに全力を挙げて代案をつくらなくてはならない。考える時間はある。間に合わないからこのままいくというのは太平洋戦争の日本軍と同じ。世界最大の(戦艦)武蔵も役に立たず終わったんです」と強い言葉で危機感をあらわにした。

 代替案では「キールアーチ」ではなく観客席のみを屋根で覆う構造を提案。さらに常設の観客席を6万席に抑え、五輪期間中は2万席を仮設して対応すべきとした。「(現行案は)1625億円なんかじゃ到底できない。2700億円でもできるかどうか」と費用面の問題を指摘しつつ、JSCが五輪後に設置するとしている屋根の計画についても「前例がない。テストもしない。やってみないとわからないものをやろうとしていることが問題」と断じた。

 「このまま『バンザイ攻撃』をやるんですか? 真剣に話し合わなきゃいけない時期に達している」。まだ回答は来ていないものの、代替案はJSCや東京都にもメールなどで送付しており、今後は五輪組織委や文科省にも提案していくことを検討している。求められれば、意見交換の席に着く考えも明らかにした。

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