ソーラーパネル設置のため削られた自然堤防「一番危険な場所」も土のうだけ

2015年9月11日6時0分  スポーツ報知

 台風18号の影響による大雨で関東や東北では10日も記録的な豪雨が続き、茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊した。気象庁は10日未明から順次、栃木、茨城各県に特別警報を出した。

 栃木・茨城両県を襲った大雨で、鬼怒川があふれ出したとされる茨城県常総市の鬼怒川左岸にある若宮戸地区は、人工的な堤防がなく洪水の危険性が市議会などで指摘されていたことが10日、国土交通省などへの取材で分かった。鬼怒川は1級河川で国が管理している。若宮戸地区は民有地のため、堤防を造る場合、国と土地所有者の協力が必要になる。

 同省関東地方整備局河川事務所などによると、若宮戸地区では、通称「十一面山」と呼ばれる丘陵部が自然堤防の役割を果たしていた。しかし昨年3月下旬、民間事業者が太陽光発電事業を行うため、横150メートル、高さ2メートル部分を削ったという。

 住民から「採掘されている」と連絡があり、市は河川事務所に連絡。削ったことで、100年に1回起こりうる洪水の水位を下回ったため、民間事業者は大型土のうを積んで対策を施したという。

 昨年5月の常総市議会では、風野芳之市議が無堤防化の危険性を指摘したところ、市の担当者は「この地域が無堤防地区となっており、一番危険な場所と判断している」と答弁。茨城県筑西、結城、守谷3市にも同様の無堤防地区があると説明した。市側は各市町村などと連携しながら、国に堤防設置の要望をしていると説明していた。

 「無堤防」状態だったことが、今回の被害の拡大につながったかどうかについて、国交省関東地方整備局河川事務所は「因果関係は分からない」としている。

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