築地市場跡地に“スタジアム”建設案…五輪後に再開発へ

2016年1月6日6時0分  スポーツ報知

 11月に豊洲市場(東京都江東区)に移転する築地市場(東京都中央区)の跡地を巡り、大手不動産会社が野球場やサッカー場などのスポーツ施設とショッピングモールなどの商業施設を併設する建設計画を進めていることが5日、分かった。不動産会社幹部らが明らかにした。

 1935年に開設された築地市場。午前5時前に「80年間、お世話になった築地に感謝しつつ将来に目を向け、1年間、頑張っていこう」と市場関係者があいさつ。鐘の音を合図に最後の初競りが始まった。

 築地市場は、11月3~6日に豊洲新市場に移転する。一般が買い物や飲食できる場外市場は残る。場外には豊洲移転前に、隣接する形で商業施設「築地魚河岸」が開業。施設は中央区の所有地約6000平方メートルの敷地に地上3階建て、2階建ての2棟となる。すでに水産物、青果などを販売する約60の業者が内定済み。区の担当者は「市場の機能を損なわない食のプロの味や高品質な味を提供したい」と話した。

 一方で東京ドーム約5個分、23ヘクタールある場内の跡地利用については担当する東京都の都市整備局では「議論はこれから進める」と固まっていない。当面は、2020年東京五輪・パラリンピックで会場を結ぶバスターミナルとして使用する方針。問題は、五輪後の再開発だ。豊洲新市場の移転整備には、約3926億円が見込まれるなど、膨大な経費がかかる。こうしたコストを補填(ほてん)する意味でも、都では「民間売却が最も現実的な方法」と考え、関係者によると、すでに移転後に敷地を売却する方向で水面下で交渉を続けている。

 その中で最も有力視されるのがスタジアムとショッピングモールなどの商業施設の併設だ。スポーツ報知の取材で複数の大手不動産会社がすでに計画案を策定していることが分かった。東京五輪・パラリンピック後に建設を開始しスタジアムの規模は、野球とサッカーが併用できる4万人収容を想定している。周辺には映画館、レストラン、宿泊施設などを据える一帯開発を想定しているという。

 実際、お膝元の中央区の矢田美英区長は昨年2月、築地市場の跡地利用について「野球場やサッカー場などのスポーツ施設やテーマパークもいい」と言及。「舛添要一知事から区と一緒に考えたい意向をもらっている」と説明しつつ、「マンションやオフィスではなくにぎわいをもたらす施設にしてほしい」と話している。

 ただ、最大のネックは交通アクセスが脆弱(ぜいじゃく)なことだ。都では、隅田川に水上バスを増便して往来させる海上輸送プランも計画。周辺道路や地下鉄などを整備することで「にぎわいのある施設を造りたい」(都幹部)としている。移転後には跡地利用についての議論が活発化しそうだ。

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