局部切断事件、犯行の一部始終録音していた…被告に周到な計画性

2016年2月27日6時0分  スポーツ報知

 昨年8月、男性(当時42歳)の局部を切断したなどとして、傷害と銃刀法違反の罪に問われた元プロボクサーで元慶大法科大学院生・小番一騎(こつがい・いっき)被告(25)の第3回公判が26日、東京地裁(家令和典裁判長)で開かれた。検察側の証拠調べの中で小番被告が犯行時にレコーダーを携帯し、被害者とのやりとり、状況などを録音していたことが判明した。前代未聞の残忍な犯行の裏に、周到な計画性があったことが浮き彫りになった。

 小番被告はグレーのスーツ姿で胸を張るように堂々と入廷。丸刈りが少し伸びたような頭髪はそのままだが、昨年11月の公判に比べ、やや薄くなったように見えた。

 昨年8月13日、妻が不倫していたにもかかわらず「強姦」されたと思い込み、相手の男性の局部を枝切りばさみで切断するという前代未聞の凶行に及んだ小番被告。証拠調べが行われたこの日、犯行時にレコーダーで状況を録音するといった異常行動を取っていたことが明らかになった。検察側が証拠として提出した。

 レコーダーの録音時間は約5分間で、当時、小番被告が妻を引き連れ、男性の事務所を訪れ犯行を終えるまでの時間に相当する。被害男性の声も入っている録音内容は、男性に配慮し、裁判官と被告だけがヘッドホンで確認。被告はヘッドホンをすると、両手を太ももに置いたまま、検察側を無表情に見つめながら聞き入った。

 小番被告に異変が起きたのは4分ほどたった頃。凄惨な現場を思い出したのか、突然、動揺するようにまばたきの回数が増え、1分間に約20回繰り返した。検察側によると、被告は殴って失神させた男性の局部を切断しトイレに流した。男性が意識を取り戻し真っ赤になった股間を見て「ここどこ、なんで血が出ているの」と叫ぶと、被告は「強姦したからですよ」と笑い声を上げたという。

 刑法に詳しい板倉宏・日大名誉教授は、小番被告が録音したことについて「これまで聞いたことがないですね」と驚き、「男性とのやりとりを証拠として残すために行ったのでしょう。本人は妻が強姦されたと思い込んでいたわけだから、相手から言質を取ろうと思っていたのでは」と推測。検察側の狙いは「残忍な犯行状況が明らかになり、計画的だったという証拠として提出したのでしょう」と分析した。

 検察側は、不倫関係だった妻と被害男性のメールのやりとりも改めて確認。小番被告の弁護士は「妻は公判に対し協力的で、連絡を取っている」と話した。次回公判は3月18日。被告人質問が予定されている。

 ◆「局部切断事件」裁判の経緯 昨年10月28日に初公判が開かれたが、検察側の冒頭陳述に対し、弁護側が「事件と関係ない、被害男性と(被告の)妻のメール内容が詳細すぎる」と訴え、異例の読み上げ中止に。翌月26日の第2回公判で、検察側は被告の妻と被害男性の不倫関係を明らかにし「妻が被害男性から無理やり性的関係を迫られたと、被告が思い込んだことが犯行のきっかけだった」と主張。第3回公判は12月22日に行われる予定だった。約2か月延長され裁判官も変更となったことについて、東京地裁は「お答えできない」としている。

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