東京五輪バレー会場決定先送り!森組織委会長VS小池都知事、1時間超バトル

2016年11月30日6時0分  スポーツ報知

 2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場について、国際オリンピック委員会(IOC)、政府、東京都、大会組織委員会の4者のトップ級協議が29日、都内で開催された。新設の「有明アリーナ」(江東区)と既存の「横浜アリーナ」(横浜市)の選択となっているバレーボール会場について、森喜朗組織委会長(79)と舌戦を展開した小池百合子都知事(64)は、クリスマスまで結論の先送りを要望。形勢逆転へ自信をのぞかせた。ボート、カヌー会場、水泳会場は当初の計画案をコスト削減する方針で決定した。

 一部非公開とされた4者協議は、開始直前に一転フルオープンになることが決まった。報道陣が見守る中、“犬猿の仲”といわれる小池氏と森氏が1時間超の協議のバトルを繰り広げた。

 口火を切ったのは小池氏だった。冒頭、IOCのコーツ副会長に意見を求められると「最後に結論を申しあげるのではなく、都の意見を述べたい」と切り出し、バレーボール会場について「有明アリーナと横浜アリーナに関してはクリスマス(12月25日)までに結論を出したい」と訴えた。

 これに目を合わせず聞いていた森氏がかみついた。「あのねぇ小池さん、今日の時点で結論が出せないということだよね。クリスマスまでに何をやるの?」と嫌みたっぷりに聞き返した。小池氏が「(横浜の)会場周辺の動線などについて精査したい。有明も建築の観点から見直したい」と答えると、「横浜と合意しているのか。僕の知りうる情報では(国内外の競技団体に知らせず提案したことに)『迷惑している』と聞いている。横浜市は野球・ソフトが内定しているから手いっぱいだ」と語気を強めた。

 小池氏は冷たい視線を投げかけながら「横浜市には賛同してもらっている。横浜は客観的に見ても、可能性大」と反論。森氏が「くどいようですが、横浜は歓迎してくれるんですね?」と言い終わらないうちに、小池氏は「期待しています」とたたみかけた。

 バレーボールが有明案に決まれば、小池氏は“3戦全敗”。土俵際に追い込まれた形だが、焦りは見られない。その理由について、都の関係者は「仮に横浜案が通らなかった場合にも、知事サイドは“ウルトラC”を検討している」と明かした。小池氏は協議後の会見で「レガシー(遺産)とは単に施設だけではない。魂というものをどういうふうに入れるかも含めてレガシーだと思う」と腹案を示唆し、自信をのぞかせた。

 IOC側も森氏に同調するように横浜案に難色を示した。デュビ五輪統括部長が「アリーナに関する自治体や関係団体など、すべての承諾を取らないとだめだ。やるとなれば、腕まくりをして一生懸命やるしかない」とけん制すれば、コーツ氏も「両案を比較できる詳細な運営計画を提出してもらう」と厳しい宿題を課した。

 協議の終わりに、森氏は「(小池氏に猶予を与えたのは)僕からのクリスマスプレゼントだ」と皮肉っぽくつぶやいた。9月に勃発した五輪施設見直し問題をめぐる「都VS組織委」の最終決戦は、クリスマスにゴングを鳴らすことになった。

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