「ワールド碁」井山九段とAIソフトがともに初戦黒星…AIは「想定ミス」で逆転負け

2017年3月21日20時37分  スポーツ報知
  • 終局後、棋譜を見て話し合う中国代表ミ・イクテイ(中央)とAI「DeepZenGo」開発チームの加藤英樹氏(右)

 日中韓のトップ棋士3人とAIソフトの4者が総当たりで争う囲碁界初の世界大会「ワールド碁チャンピオンシップ」が21日、スタートした(23日まで)。日本代表の井山裕太6冠(27)と、AIソフト代表「DeepZenGo(ディープゼンゴ)」(=以下『Zen』)はともに厳しい黒星スタートとなった。

 中国代表のミ・イクテイ九段(21)は「Zen」に283手までの中押し勝ち。「Zen」が終盤までリードしていたが、自身のミスで逆転され、勝利期待値30になったところでチームが協議して投了した。

 ミ九段が「負けるかと思った」と振り返るほど「Zen」が追いつめていたが、敗因は「寄せで間違えた。想定ミス」と開発チームの加藤英樹氏(63)。

 AIソフトは囲碁の中国ルールを設定して作られているが、今大会は日本ルールで行われている。ダメ(打つ価値のない場所)の扱いが日本ルールと1目違っており、加藤氏は「日本ルールに対する補正が十分かけられていなかった。内部ではまだ勝っていると思って動いていた。半目勝負になると誤差が1目ずれるのは十分分かっていたが、プロ相手に(そこまで善戦する)とは思わなかったので、優先度を落とした」と説明した。

 「Zen」は22日に韓国代表パク・ジョンファン九段(24)、23日に井山九段と対局するが、AIの修正について加藤氏は「簡単ではない。『アルファ碁』は対処できているようですが…。日本ルールに完璧に対応できてはいない」と、最強ソフトの名を挙げつつ、淡々と話した。逆転負けでコンピューターの“もろさ”を露呈した形だ。

 一方、“人間同士”の戦いは、黒番・パク九段が優勢のまま、207手まで中押し勝ち。井山九段は世界一へ向けて痛い星を落とした。

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