将棋の森内九段がフリークラス転出

2017年4月1日0時48分  スポーツ報知
  • 森内俊之九段

 将棋の永世名人(18世名人)資格保持者である森内俊之九段(46)が31日、名人を目指す順位戦への参加資格がないフリークラスへの転出を宣言した。通算8期を獲得してきた名人への復位を断念したことになる。今期の順位戦で最高峰のA級からB級1組に陥落したことで決断し、24日に将棋連盟に届け出た。順位戦以外の棋戦には今後も参加する。

 順位戦はA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組によって構成され、トップ10人によるA級で優勝した棋士が名人挑戦者となる。フリークラスにはC級2組から陥落する例、自ら宣言する例の二通りがあるが、宣言した場合は順位戦に復帰出来ない規定となっている。

 来期、B級1組に参加せずにフリークラスへの転出することを選択した森内九段は、将棋連盟を通じ「この度、フリークラスに転出することに致しました。平成28年度のA級順位戦で降級となったことを受けて出した結論です。順位戦での歴代連勝記録更新(26連勝)や、名人戦での数多くの対局など、思い出深い経験を沢山させていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。今後は、その経験を生かして、対局者とは別の立場で順位戦・名人戦を盛り上げていければと思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます」とのコメントを発表した。

 神奈川県出身の森内九段は、第一人者の羽生善治3冠(46)と小学生時代からライバルとして競い合い、1982年に棋士養成機関「奨励会」に入会した。87年に16歳で四段(棋士)昇段を果たし、2002年には初タイトルの名人を獲得。07年には通算5期目の名人位を獲得し、後に19世名人資格保持者となる羽生3冠よりも早く永世名人(18世名人)の資格を得た。以降も名人戦で羽生3冠と激闘を繰り広げ、通算8期を獲得した。

 2013年には羽生3冠を相手に名人位を防衛し、渡辺明竜王から竜王位を奪取。最優秀棋士賞を獲得する活躍を見せたが、翌14年に名人と竜王を失冠。今年2月には、22年間(名人在位期間含む)守ったA級から陥落が決まった。

 時代を極めた大棋士がフリークラスへの転出を宣言する例は過去にもあり、故・米長邦雄永世棋聖は1998年にA級から陥落した際に、中原誠16世名人はA級陥落後にB級1組に2期在籍した後の2001年に宣言した。

 森内九段と同期で奨励会に入会し、幾多の名勝負を繰り広げてきた日本将棋連盟・佐藤康光会長は「大変驚きました。森内さん一流の流儀かなと思いました。これからも(他棋戦で)頂点を争う活躍を期待しています」と話した。

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