五輪会場でボートレース!大会後黒字運営へ公営ギャンブル変身検討

2017年4月18日5時0分  スポーツ報知
  • 東京五輪のボート・カヌー会場となる海の森水上競技場のイメージ(都提供)

 2020年東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー会場となる海の森水上競技場(東京・江東区青海先)が大会後に、公営ギャンブルのボートレース場とする案が検討されていることが17日、複数のボートレース関係者への取材で分かった。同競技場は五輪後に年間約1・6億円の赤字が見込まれている。年間収支の改善や施設稼働率を上げる案として期待する声がある。

 五輪会場が大胆に生まれ変わる計画が浮上している。複数のボートレース関係者によると、五輪後に海の森でのボートレース開催を目指し、関係者と協議を始めた。会場周辺は公園で住宅地などがなく、騒音問題もクリアできるという。関係者は「海の森には五輪会場として使用されたというブランド力がある」とし、「どのように活用ができるか調整を始めた段階」と明かした。

 海の森では、ボートレース開催の条件も整っている。コースは直線で2000メートル、8レーンで、ほかに約2000席の観客席、宿泊施設や飲食店なども整備される。海の森は海水だが、ボートレース大村(長崎・大村市)なども海水で開催されており、支障はないという。開催自治体には収益の一部が配分され、教育費や土木費などに充当される利点もある。

 ボートレース場は年間180~200日程度利用され、数千人規模の集客が可能。都内のボートレース場は多摩川、江戸川、平和島がある。売り上げは91年の2・2兆円がピークで現在は約1兆円。ファン層の拡大などの課題もあるが、海の森が大胆に生まれ変われば、人気を呼ぶことは十分可能だ。

 法的根拠となるモーターボート競走法では、第4条でボートレース場を移転や新設する基準が定められている。地方自治体の議会での議決や公聴会の開催が必要で、知事が意見を集約した上で、国土交通相に開場の許可を求める。全国に24あるボートレース場はすべて戦後すぐに運営を開始し、最も新しいのが1951年に完成した桐生ボートレース場(群馬県みどり市)。国土交通省によると、同法が施行されて以降、ボートレース場の新設はない。

 五輪後の会場問題は開催国の悩みの種だ。リオ五輪開会式で使われたマラカニアン競技場は芝が枯れ、席や備品が泥棒に奪われるなど一時荒れ放題になった。

 都が検討している海の森の後利用案では、ボート・カヌーで年間30大会開催を目指すとし、ほかにアマチュア選手の合宿や水上スポーツ体験などを行うとしている。ただ、現段階で年間約1・6億円の赤字となる見通し。来年度にも運営事業者の公募をするとしており、準備を進めている。

 ◆海の森水上競技場 ごみと建設発生土で埋め立てられた土地を整備する。五輪・パラリンピックではボートとカヌーの会場となり、完成は18年3月、19年夏にテスト大会を予定。

 隣接する公園では馬術のクロスカントリー(仮設)が行われる。招致時に69億円と試算していた整備費用は一時1038億円となり、見直して昨年11月、298億円で確定した。この場所は江東区と大田区が帰属を主張しており「住所不定」で協議に進展はない。

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