世界初!メガホン形翻訳機に鉄道会社や警察など熱視線…音声認識し英中韓国語で拡声

2017年4月20日16時10分  スポーツ報知
  • 世界初のメガホン形翻訳機「メガホンヤク」

 日本を訪れる外国人の数が昨年初めて2000万人を突破し、政府は東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年に4000万人の訪日を目標としている。先進機器メーカー各社は、今後も増加が予想される外国人との“コミュニケーションツール”を開発。興味深い製品のいくつかを紹介する。

 パナソニックが開発した「メガホンヤク」は日本語を外国語に翻訳して再生する世界初のメガホン形翻訳機だ。メガホンを持って話すと、音声を認識して登録パターンから検索。“拡声ボタン”を押せば、人工音声が英語、中国語、韓国語でしゃべってくれる(日本語も)。検索にかかる時間は約2秒。流す言語と男声・女声の選択ができ、話した日本語は上部の液晶画面に表示されるので間違った内容が流れる恐れはない。

 外国人が多く集まる場所での案内や非常時の避難誘導を大音量で一斉に行える点が最大の特長。翻訳の正確さと、片手で扱える容易な操作性を追求した。空港、駅、バスターミナルといった交通機関のほか、イベントホール、スタジアム、テーマパーク、観光地、工事現場などでの活用が見込まれ、すでに成田国際空港や東京メトロ、商業施設など数十か所で導入されている。

 「『使い方が簡単』『素通りされていた外国人の方に反応してもらえるようになった』との声を頂いています」とパナソニックCNS社イノベーションセンター無線ソリューション開発部・竹井良彦係長。海外ではメガホンの存在自体が珍しいようで、ユニークな外見でも関心を引いているという。

 あらかじめ約300の定型文が登録され、単語の組み合わせで約1800パターンに対応。定型文の追加やソフトウェアのアップデートはクラウドを活用し、独自の文章の追加もできる。災害時を想定し、「スタンドアロン」(他の機器やネットワークを介さない)での使用が可能。本体は乾電池6本で最大約30時間、液晶部分は充電式で最大約8時間使用できる。

 開発は「本来ありえない」(竹井係長)異例のスピードで進められた。構想から2か月で実験機を製作。成田国際空港をはじめ、15年末から昨年までに約30の企業・団体で実証実験に協力してもらった。「毎週のようにお客さまの所に行って意見をいただいてまた持って行って…。それを繰り返して『これなら使えるね』と言っていただけました」(同)。

 最初は誤訳も多かったが、長めの文章でも聞き取り、多少の言い間違いは自動的に修正するまで音声認識と翻訳の能力は向上。日光下でも見やすいように文字を大きく表示できるようにし、置いたままの状態で繰り返し音声を出せるように平らな部分を作った。約1・3キロに軽量化するなどさまざまな声を反映させ、昨年末、実用化した。

 東京メトロには全国の地下鉄各社から使い勝手の問い合わせがあり、警察や自治体も興味を示しているという。今後の展開について「日、英、中、韓以外の言語の要望があれば対応できるようにしたい」と竹井係長。小型化または大型化、メガホン以外の形、日本語以外の言語からの“翻訳”など、あらゆる角度から改良の検討が図られる予定だ。なお、同製品は一般向けではなく法人客向けで、サービス提供価格は「36か月契約・月額1万円台後半」とされている

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