三島賞の宮内さん、昨年は山本周五郎賞にノミネートも涙

2017年5月16日20時26分  スポーツ報知
  • 「カブールの園」で三島由紀夫賞を受賞した宮内悠介さん

 三島賞に選ばれた宮内さんの「カブールの園」は、米国の日系人社会をテーマにした作品。サンフランシスコで暮らす移民三世の女性は、旅の途中にかつて日系人収容所であった博物館を訪れ、物語が展開する。受賞会見で宮内さんは「もしかしたら本当の受賞者は(作品で描いた)彼ら日系人ではないか。ここにいることは青天の霹靂です」と喜んだ。

 選考委員の作家・平野啓一郎さんは「感銘を受けました。現実と虚構を巧みに織り交ぜて描かれている」と評価した。

 宮内さんは昨年、「アメリカ最後の実験」でエンターティメント系小説に贈られる山本周五郎賞にノミネートされたが、受賞はならず。今年は芥川賞候補にもなった本作で、純文学系小説に贈られる三島賞の受賞となった。「このような大きな賞をもらうと、どうしても意識してしまうが、ぶれずに書いていかなくてはいけないと思います。(エンタメも純文学も)考え方、理念は共通していると思う」とコメントした。

 宮内さんは1979年1月、東京都生まれ。92年までニューヨーク在住。早大第一文学部卒。2010年、囲碁を題材とした「盤上の夜」で日本SF大賞受賞。「彼女がエスパーだったころ」で吉川英治文学新人賞受賞。直木賞候補2回。芥川賞候補1回。

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