自衛隊日報隠し問題から半年…稲田元防衛相は地元愛強調で背水の陣

2017年10月12日7時0分  スポーツ報知
  • 有権者に「ごめんなさい」をする稲田朋美氏

 自衛隊の日報隠蔽問題などで防衛相を辞任した福井1区の稲田朋美氏(58)は「私はメガネもパンツも福井産です!」と地元愛を強調。背水の陣を敷いている。

 「大変厳しい戦いです! ご苦労、ご心配をおかけする厳しい戦いです! 心が折れそうにもなりましたけど…初心に戻って、初心に帰ってまいります!」

 公示日の10日。出陣式に集まった約300人の支援者の前で稲田氏は決死の思いを訴えた。

 「(公約は)日本の福井化! 私はメガネもパンツも福井産。網タイツは大臣になってやめましたけど…。勤勉で誠実なものづくりの力を日本中に、世界中に広めていきたい!」

 不退転の覚悟で臨む選挙戦だ。2005年の初当選以来、自らを政界にスカウトした安倍首相から寵愛(ちょうあい)を受け、12年の第2次安倍政権で初入閣。14年には党政調会長に抜てきされ、16年には防衛相に就任。政権与党の中枢を走ってきたが、今年に入り失速。自衛隊日報隠蔽問題、森友問題での答弁撤回、都議選応援時の失言などで猛批判を浴び、今年7月に辞任を余儀なくされた。

 苦戦を覚悟した今選挙は、衆院解散当日の先月28日から動いた。関係者によると、すぐさま美容院に駆け込んで髪の色を栗から黒にチェンジ。夜には地元に戻って県連総務会で頭を下げ、支援を呼び掛けた。前回は3日間しか地元に入らなかったが、今回は敬老会なども回るドブ板を展開している。

 野党にとっては、苦戦必至の選挙区に舞い降りた千載一遇のチャンス。ところが、内部で迷走を続けた。関係者によると、民進県連は当初から候補者を絞り切れず、豊田真由子前衆院議員から「このハゲーッ!」と罵詈(ばり)雑言を浴びた元秘書男性を担ぐウルトラCもあったが、男性に断られた。その後、県議の野田富久氏を希望に公認申請したが、公認リストに記載されていたのは維新所属だった元県議・鈴木宏治氏。鈴木氏が7日に出馬表明したが出遅れ感は否めず、県連も全面支援を表明しなかった。

 12年前、初めての選挙で「落下傘じゃありません、おっかさんです」と連呼した稲田氏の今回のキャッチフレーズは「福井の肝っ玉おっかさんです」。選挙戦中、母とおそろいのスニーカーで選挙区を駆け回る覚悟の長女(25)は「いつもとは違いますね。焦っている様子ですよ」と、おっかさんの微妙な変化を察知していた。(北野 新太)

 福井1区は、金元幸枝(59)=共産新=、鈴木宏治(43)=希望新=の2氏も立候補している。

 ◆国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題 南スーダンで活動しているPKO部隊の日報について、防衛省は昨年12月に「破棄した」と説明。だが今年3月に保管されていたことが判明した。複数の政府関係者は、保管の事実を非公表にする方針を稲田氏が了承していたと証言。稲田氏は騒動の監督責任を取って辞任した。陸上自衛隊の陸上幕僚長、防衛省の事務次官も辞任。

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