「死んじゃったんだ…」サンシャイン水族館で魚1235匹大量死

2017年11月10日7時0分  スポーツ報知
  • 魚が大量死したサンシャイン水族館の大型水槽。サメが寂しそうに泳いでいる
  • 以前の水槽はにぎやかだった

 大型水槽内の魚類1235匹が8日に大量死した東京・池袋のサンシャイン水族館(東京・豊島区)は9日、営業を行った。入り口付近の大量死を告知する看板前ではぼう然と立ち尽くす女性がいたほか、献花の花束を係員に手渡す観光客もいた。同水族館では、大型水槽で予定していた恒例イベントが中止となるなどの影響もあった。同水族館の担当者は「原因究明と再発防止を進めるとともに魚の数や種類を徐々に増やしていく」としている。

 「死んじゃったんだ…」。30代の女性2人組は魚の大量死を告知する看板の前で絶句した。突然の出来事に戸惑いを隠せなかった。水槽内では、広々とした空間で生き残ったイヌザメがゆったりと泳いでいた。

 1235匹の魚が大量死したサンシャイン水族館では、多くの来場者から大量死を惜しむ声が上がった。ニュースを知った数人の客は「献花してほしい」と花束を手渡した。また、電話では「思い出の場所です。大変でしょうけど、頑張ってください」との声や「何か手伝えることはありますか」とボランティアを申し出る声もあった。

 同水族館によると、魚が死んでいたのは大型水槽「サンシャインラグーン」(高さ約2・4メートル、直径約13メートル)。40種類約1300匹の魚が飼育されていた。7日午前10時ごろ、飼育員は魚の体に白い斑点が表れる「白点病」が見られたことから、薬品を水槽内に投与した。寄生虫が原因とされ、エラが炎症を起こし呼吸困難となったり、ほかの魚にも感染し、大量死につながるケースもある。

 水槽では空気を送り込み水を循環させる「エアリフト」と、空気の泡で水槽内のふんなどを取り除く「プロテインスキマー」という装置を稼働。飼育員は薬品の効果を高めるために「プロテイン―」を停止した。経過観察を続け、同午後8時30分にも異常は見られなかったが、翌8日午前7時30分ごろ、警備員が魚が死んでいるのを発見した。死んだのは、トビエイなど計24種1235匹で、全体の94%にあたる。生存数は目視で確認中で73匹。今後増える可能性はある。

 同水族館では、停止した装置が酸素を補助的に供給する役割もあったことから、酸素の濃度が想定以上に下がり、魚が死んだ可能性が高いとしている。タカサゴなど酸素を多く必要とする遊泳性の魚が多く死に、ウツボなど、動きが少ない魚は生き残ったようだ。

 大量死の影響で、9日からはサンタクロース姿のダイバーが水槽に潜る恒例イベントが始まる予定だったが取りやめ、エサやりや探検ガイドツアーも中止した。

 今後は状況を見ながら、徐々に魚の種類や数を増やしていくという。

 ◆サンシャイン水族館 1978年10月、東京都豊島区池袋のサンシャインシティ内に開館。日本で初めて屋上に展示施設を設置した水族館。ピラニア、ラッコ、ウーパールーパーなど話題性のある生き物も展示して人気を博している。飼育、展示は約550種類、約2万3000匹。

 ◆水族館の主な大量死

 ▼葛西臨海水族園(東京・江戸川区) 14年11月、190匹のクロマグロなどが大量死。翌年3月には1匹に。都は16年4月、血管に気泡ができるガス病の疑いがあるとの調査結果を公表

 ▼さいたま水族館(埼玉県羽生市)16年6月、国指定天然記念物「ミヤコタナゴ」の7割以上にあたる245匹など26種類約1600匹が死ぬ。火災で冷却装置が止まった影響

 ▼八景島シーパラダイス(横浜市) 17年9月、深海生物「ヤマトコブシカジカ」「シンカイハクトウギンチャク」など約90匹が冷却設備の故障により全滅

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