義足のイラストレーター・須川まきこさんが都内で個展「女性の裸はファッション」

2017年11月15日14時23分  スポーツ報知
  • 義足のイラストレーター・須川まきこさん

 義足のイラストレーター・須川まきこさん(43)が13日から18日、東京・南青山のアートギャラリー「SPACE YUI」(http://spaceyui.com/)で「mimecic -義体-」個展を開催している。

 須川さんは、義肢装具士・臼井二美男さん(62)が創設した障がい者陸上チーム「ヘルス・エンジェルス」(現・スタートラインTOKYO)のメンバーで、Eテレのバリアフリーバラエティー「バリバラ」(日曜・後7時)が毎年開催しているファッションショー「バリコレ」に携わるなど、アート方面で活躍を見せている。

 須川さんと臼井氏の出会いは13年前。須川さんは悪性腫瘍で左足を切断、義足を履くことになった。入院中にベッドの上で、義足のパラリンピアン・大西瞳さん(40)の「ミニスカートを履きたい」という願いを臼井さんがサポートするドキュメンタリー番組を見て「これだ」と思ったという。

 須川さんはその当時のことを「治療のために前向きに足を切断したのに、後の生活のことを考えたら落ち込んでいた。けれど、その番組を見て義足でもファッションを楽しみたいと臼井さんを訪ねた」と振り返った。

 須川さんは京都造形芸術短期大学出身。デザイン事務所でイラストレーターとして活躍していたが、義足を履くことになってから新しいモチーフとして義体や義足などが増えたという。義体や義足を身につけたキュートでエロチックな女の子たちを繊細な線で描くことを得意とし、「女性の体のラインを描くのが好き。何を身につけていなくても、滲み出す個性を出したいと思いこのモチーフを好んでいる。女性の裸は(それだけで)ファッション」と語った。

 須川さんは「初めは、体の切断を受け入れるのに抵抗があったけど、デザインを考える際に好んで使っていた『球体関節人形』になれたと思ったり、個展を開催したりとアートを通じて乗り越える手段を重ねてきた」と話し、「臼井さんを通じて得た仲間の存在も大きかった。老若男女が一から義足の練習をしているのを見たとき、左足を欠損してゼロよりもマイナスを抱いていたけど、みんな同じスタートなんだと思えた。みんなからパワーをもらいました」と笑顔を見せた。

 今後は「恩返しのためにも、最近関わらせてもらっている2020年東京パラリンピックのイベントなどを積極的にお手伝いしていきたいです」と目を輝かせた。

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