金正恩委員長、「新年の辞」で核・ミサイルの量産指示 平昌五輪へ意欲も

スポーツ報知

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は1日、国営メディアを通じ今年の施政方針に当たる「新年の辞」を発表した。「核のボタンが私の事務室の机上に置かれている」とし「米国はわが国を相手に戦争を起こせない」と圧力を強める米国を強くけん制、核弾頭と弾道ミサイルを量産し、実戦配備に拍車を掛けるよう指示した。一方で2月の韓国・平昌冬季五輪に代表団を派遣する用意があると表明し、南北関係改善に意欲を示した。

 金正恩氏は昨年行った大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験に触れ、米本土全域が北朝鮮による核攻撃の圏内にあるとの認識を表明。「わが国の核戦力は米国の核に対応できる強力な抑止力だ」と述べた。

 南北関係を巡っては、今年は韓国で五輪があり、北朝鮮は9月9日に建国70年を迎えることから、南北にとって「意義のある年だ」と指摘し、一日も早く関係を改善すべきだと呼び掛けた。米韓合同軍事演習の中止も求めた。

 金正恩氏による新年の辞は6年連続。朝鮮中央テレビは約30分間にわたり演説する映像を放送した。(共同)

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