先勝の里見香奈女流名人「3つ勝って1勝」将棋女流名人戦第1局一夜明け

スポーツ報知
先勝を伝えるスポーツ報知の紙面を掲げる里見香奈女流名人

 神奈川県箱根町の岡田美術館で14日に行われた将棋の第44期岡田美術館杯女流名人戦5番勝負(主催=報知新聞社・日本将棋連盟、特別協賛=株式会社ユニバーサルエンターテインメント)の第1局から一夜が明けた15日朝、挑戦者の伊藤沙恵女流二段(24)に先勝した里見香奈女流名人(25)=女流王座、女流王位、女流王将、倉敷藤花=は「3つ勝って1勝なので」と次局を見据えた。

 箱根町内の宿舎「仙石原プリンスホテル」の付近に広がる名所「仙石原すすき草原」での写真撮影に応じた後、里見は「もちろん、1つ勝っただけなのでうれしいというような感情の変化はありません」と語りつつ「力を出しきることが出来たとは思います」と振り返った。

 今期のタイトル戦で4度目の顔合わせ。女流名人リーグ9戦全勝の最強の挑戦者である伊藤を相手に、終始攻め続けて完勝。局後は珍しく笑顔も見せていたが「年末年始を挟んでリセットできたことと、周りの方に支えられていることへの感謝の気持ちを再認識するようになったからかもしれないです」と明かした。

 14日は、史上最年少棋士の藤井聡太四段(15)が第11回朝日杯本戦トーナメントで佐藤天彦名人(29)を破るニュースもあった。藤井四段は棋士養成機関「奨励会」三段リーグでも対戦した相手。「あれだけの注目の中で活躍されているのは本当にすごいことだと思います」とした上で、「結果よりも過程が気になります。学校に通いながら力をつけておられるのは、集中して勉強をしているからだと思うので、時間を大切に使われているんだと思うんです。私も時間を大切にしなきゃと思います」と語っていた。

 次局は28日、里見の地元である島根県出雲市で行われる。

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