サウナ五輪バブル知らず!ホテル満室&モーテル料金4倍の“穴場”

2018年2月9日7時0分  スポーツ報知
  • モーテルやホテルが立ち並ぶ海沿いにある鏡甫松香温泉(カメラ・甲斐毅彦)
  • 鏡甫松香温泉では約1000人が寝られるが、まだ閑散としている
  • 鏡甫松香温泉の中。一人ひとり寝られるスペースも

 平昌冬季五輪の開会式がいよいよ9日に行われる。競技の観戦チケットはまだ余っているというのに江陵市、平昌郡ともにホテルはどこも満室になっている。ホテルよりも手軽に泊まれるモーテルや民泊ならまだ空きがあるが、大会期間中は値段が2~4倍ほどに跳ね上がってしまう。安く快適に泊まれるところはないだろうか。江陵市の海岸沿いのホテル街を訪ね歩いていたら、意外な施設を見つけた。

 江陵市の宿泊施設が集中している海岸沿いには、日本のラブホテルのような建物が立ち並んでいる。ネオンがカラフルで、いかがわしく見えるかもしれないが、これらはれっきとしたモーテルだ。ゆったりしたベッドがあって、薄暗く、室内もやはりラブホに似ているのだが、男一人で泊まれるし、家族連れでもOKだ。

 昨夏、家族3人で7万ウォン(約7000円)で泊まったモーテルを再訪してみた。フロントの女性に9日以降、一人で泊まったらいくらか、と聞くと「15万ウォン(約1万5000円)」とのこと。「ピッサンデヨォ!(高いなあ)」と思わず本音でうなると「どこも15万から20万ウォンぐらいはするわよ。早く予約しないとなくなるよ」と冷たくあしらわれた。市内のホテルはどこも満室。“五輪バブル”はモーテルにも波及している。

 2020年の東京五輪に向けて、都内は民泊が話題。自治体が独自に民泊を規制する条例を制定し、実施は一部地域にとどまる流れだ。一方、江陵では民泊も可能だが、もっといい宿泊施設はないのか。海岸をさらに歩いてみた。氷点下4度。半袖はさすがにきついが、体が順応してきたのか、さほど寒くない。青空に映えているのはスカイベイ、セントジョンズといった五輪開催に合わせて建設された高層ホテルばかりだが、これらはそもそも庶民には縁遠い。

 なんだあれは? セントジョンズの裏手にある円形の建物が目に入った。近づいてみると看板にはハングルで「鏡浦松香温泉(キョンポ ソルヒャン オンチョン)」と書いてある。おお、これは24時間営業のサウナではないか。宿なし人のオアシスだ。早速上がって経営者の金光春さん(60)に話を聞いた。

 「五輪で忙しいでしょう」と聞くと「いや暇だよ」。中を見るとだだっ広いオンドル(韓国式床暖房)部屋で数人が雑魚寝している。3層の施設は大浴場や大部屋の寝室、食堂があり、美容効果があって女性にも人気のサウナ「汗蒸幕(ハンジュンマク)」もある。サウナに入った瞬間、汗がジワーッと流れ出る。凍えた体が“解凍”されるとともに体内の毒素も排出される感覚。施設利用料は24時間1万2000ウォン(約1200円)。最大1000人が泊まれるほどの広さだが、現在の一日の利用者は70人程度だそうだ。

 「ヘタなモーテルに泊まるよりよっぽど快適です。五輪観戦の人たちが知ったら皆来ますよ」と興奮気味に金さんに言うと「じゃあ、価格を変える可能性もあるかもなあ」と冗談めかした。地元民しか知らない穴場中の穴場。おすすめです。

 ◆汗蒸幕 日本の一般的なサウナよりも高温度でドーム型になっている韓国の伝統的なサウナ。松の木を燃やしてドーム内を温め、薬石や黄土を積み上げているものが多い。血行を良くし体内の老廃物を汗と一緒に排出するため、美容と健康に効果があると言われている。

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