江陵入りから10日、新聞をやっと買えた…市内で扱い1店だけ

スポーツ報知
探し続けた韓国紙。江陵の高速バスターミナルでやっと発見した

 海外取材では、現地の新聞を読んで情報を仕入れるのは鉄則だ。日本人選手の活躍がどれだけ注目されているかを知るにはネットも便利だが、紙ならば扱いの大きさで一目瞭然。平昌五輪取材のため韓国入りした初日、仁川空港駅から乗った高速鉄道で江陵駅に着いたら一般紙、スポーツ紙、地方紙を買おうと思っていた。ところが駅売店で全く売っていないのだ。

 長野新幹線に乗って長野駅に着いたら新聞が買えなかったようなものなので、驚いた。市内の各コンビニに行っても置いていない。ソウル、釜山などの大都会を離れると一気に姿を消す。メディア村で韓国メディアに聞くと「買わないので(分からない)」。ボランティアスタッフに聞いても首をひねられた。韓国はもともと日本と比べて新聞の発行部数は少なかったが、「IT強国」を国策に掲げた金大中政権時代(1998~2003年)に日本以上にネットメディアが普及した影響も大きい。

 やっと見つけたのは江陵入りして10日目。高速バスターミナルの売店にずらりと並んでいた。東亜日報(一般紙)、スポーツソウル(スポーツ紙)、江原日報(地方紙)など8紙。「ずっと探していましたー」と全紙を買うと、売店のアジュンマ(おばさん)はキョトンとして「あなたみたいに『やはり紙で読みたい』と買いに来る人はいるわ。だいたいお年寄りだけど」。トラックで各ターミナルにだけ卸すらしく、少数の宅配を除けば市内で売っているのはここだけのようだ。

 気になるのは羽生結弦の連覇を韓国メディアがどう扱うかだった。金メダルを決めた17日の五輪生放送(KBS)の平均視聴率(民間リサーチサイト・ニールセン調べ)は11・5%と高くはないが、ニュース番組では韓国の金メダリストたちと並んでほぼトップ級の扱いになっている。

 一夜明けての18日付の新聞の扱いは…とターミナルへ行ってみたが、何と旧正月のためこの日まで休刊。19日付の新聞には大きく載るのだろうか。日々、紙で読める新聞のありがたさを隣国でしみじみ感じている。

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