躍進!韓国のカー娘は出身地の名産ちなみ「ガーリック娘」スキップは「眼鏡先輩」 

スポーツ報知
日韓スキップ比較

 韓国でもカー娘旋風が巻き起こっている。カーリング女子韓国代表は20日、米国を9対6で撃破して5連勝。史上初のベスト4進出を決めた。日本代表のスキップ藤沢五月(26)が韓国内で人気女優パク・ボヨンに似ていると話題だが、韓国代表のスキップは眼鏡がトレードマークの金恩貞(キム・ウンジョン、27)。チームの所在地・慶尚北道義城(ウィソン)がガーリックの名産地であることから「ガーリック娘」の愛称で熱い声援を受けている。

 日本が英国と戦った隣のシートでは韓国が米国との熱戦を展開していた。9対6で撃破すると歓喜の輪が広がり、その中心にいたのが、大きな眼鏡をかけた金恩貞だった。

 観客のほとんどは地元・江原道の人だが、チームの地元、義城(人口約5万3000人)からも応援団が来ていた。「チーム金(メンバー全員の姓が金)」の応援幕を持っていたクォン・ヨンヒさん(49)は「車で5時間かけて応援に来ました。こんなに素晴らしい試合をしてくれて来たかいがあった。日本も強いチーム。決勝で対決できるといいですね」と熱望した。

 恩貞とカーリングとの出合いは義城女子高1年の時。放課後に遊ぶ所がなかったので、ちょうど地域に専用会場ができたカーリングを友達と始め、そのまま虜(とりこ)になっていったという。韓国代表を引っ張る現在の愛称は「眼鏡先輩」。なぜか食べていたヨーグルトから取って「アニー」とも呼ばれる。指示する時の大きなはりのある声には、慶尚道独特のなまりがある。日本に置き換えて言えば眼鏡の女の子が関西弁で指示しているイメージだ。

 驚異的な快進撃で、そのキャラクターが際立ち始めた。強敵スウェーデンを撃破した後は、スポーツソウル紙などの韓国紙が1面で報道。韓国のカーリングの選手人口はわずか700~800人程度。約3000人と言われる日本より少なく、カナダのように盛んな国に比べれば、比較にならない。韓国国民が沸くのも分かる気がする。

 そんな彼女たちは、チームの故郷の特産物にちなんで「ガーリック少女(ニュアンス的には、娘)」と呼ばれている。年頃の女性にとっては微妙なネーミングと思えるが、中央日報によると大会前に恩貞は「私たちが平昌五輪でガーリックよりも有名になれれば」と笑ったという。(甲斐 毅彦)

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