新潟小2女児殺害で23歳男を逮捕 署に入る際一瞬ニヤリ

スポーツ報知

 新潟市西区の市立小針小2年・大桃珠生さん(7)が殺害され、自宅近くのJR越後線の線路に遺棄された事件で、新潟西署捜査本部は14日夜、死体遺棄と死体損壊の疑いで同市西区、会社員・小林遼(はるか)容疑者(23)を逮捕した。容疑を認めている。捜査関係者によると、同日午前からの任意の事情聴取に、殺害をほのめかす供述もしている。発生から1週間で捜査は大きく前進した。

 逮捕容疑は7日午後10時20分ごろ~同10時半ごろ、新潟市西区青山水道のJR越後線の線路に大桃さんの遺体を遺棄し、列車にひかせて損壊した疑い。2人の自宅は100メートル余りのごく近い場所にあり、遺棄現場は小林容疑者の自宅から約70メートル。県警は、小林容疑者と大桃さんの面識について「捜査中」としている。

 小林容疑者は電気工事士で、事件当日は仕事を休んでいた。小林容疑者は家族と同居しており、14日朝、殺害現場の南東約4キロ、車で約15分ほどの場所にある市内の道の駅「新潟ふるさと村」で身柄を確保、任意同行し、乗っていた黒っぽい軽乗用車を押収した。

 14日夜、小林容疑者を乗せたワゴン車が捜査本部のある新潟西署に到着。後部座席でカメラのフラッシュを浴びた小林容疑者は、うつむいていた。車を降りて署内に入る際は一瞬、笑みを浮かべたように見えた。

 新潟西署捜査本部は行方不明後の女児の目撃情報が少なかったことなどから、車が使われた可能性が高いとみて不審車情報を重点的に捜査していた。大桃さんが行方不明になったのは7日午後。下校中に友人と別れた後、1人で歩く姿が目撃されたのは自宅から約300メートルの踏切付近だった。遺体発見現場も自宅から約170メートルと、いずれも近くだった。

 容疑者に土地鑑があると考えられたが、一方で、連れ去った後、短時間のうちに線路とは違う場所で殺害したとみられることや、警察が行方を重点的に捜索していた自宅付近で、別の列車が通過してから約10分の間に気付かれずに遺体を遺棄していたことを重視。捜査本部は移動のどこかで車が使われた可能性があるとみて、防犯カメラの映像とともに、通行車両にもドライブレコーダーの映像提供を求め、捜査を続けてきた。

 事態が動いたのは14日午前7時前。市内の道の駅「新潟ふるさと村」の駐車場に、容疑者の車と県警の捜査車両が入ってきた。約1時間後に出勤した職員の男性は捜査員に「車の撤去作業に立ち会ってほしい」と依頼された。事件の関係だったといい、「(容疑者は)もう署に連れていった」と伝えられたという。

 大桃さんは7日朝に「通学途中で黒い服を着たサングラスのおじさんに追い掛けられた」と話していたが、この人物は事件と無関係だったことが、捜査関係者への取材で判明。遺体発見現場付近で目撃された白い車も無関係だった。

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