狛江市長、口つけたコップで酒強要も「返杯文化」…セクハラ疑惑に反論

スポーツ報知
セクハラ問題に関する会見を行った狛江市の高橋都彦市長

 東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長(66)が複数の女性職員にセクハラをしたとされる疑惑で、水野穣(みのる)副市長がセクハラを確認したとして、市長に“辞職勧告”をしたことが21日、分かった。

 市関係者によると、18日に高橋氏ら市幹部出席の臨時会議が開かれ、水野氏が被害を受けた職員らに聞き取り調査をした結果として「腰に手を回したり、手を握ったりするセクハラ行為が確認できた」と報告。「自ら進退を考えてほしい」などと辞職を迫った。

 一方、高橋氏はこの日、緊急会見し、疑惑を否定。出処進退も「白紙」とした。自身のセクハラの定義を「性的好奇心を持った行動が、相手にハラスメントと思われること」とし、「市の職員に対して性的関心を持って接したことはない」と自らを正当化。「物の弾みで触れたことはあるかもしれない」とセクハラの意図はないとした。

 会見の中では世間の感覚とのズレを感じさせる発言も。口をつけたコップで酒を飲むことを強要したという証言には「(自分は)返杯の文化に緩いところがある」と話し、報道陣を苦笑させた。また、被害者の職員名が調査資料では黒塗りの匿名にされているにもかかわらず「だいたい想像がつく」と決めつけ、「思い込みの激しい人」と指摘した。

 女性市議ら約10人はこの日、高橋氏に辞職を求める817人分の署名を市に提出。水野氏は会見で、職員2人に対するセクハラが確認されたとして「立場を利用した卑劣な行為で、進退を含め自ら責任の所在を判断してほしい」と話した。

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