「紀州のドン・ファン」の愛犬から覚醒剤出ず…死因の謎深まる

スポーツ報知
野崎幸助さんの著書「紀州のドン・ファン」

 「紀州のドン・ファン」こと和歌山県田辺市の資産家で酒類販売会社社長の野崎幸助さん(享年77)の死亡に絡み、5月6日に死んだ野崎さんの飼い犬「イブ」から覚醒剤の成分が検出されなかったことが22日、捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、野崎さんの自宅の庭から今月7日に掘り起こしたイブの死骸を外部の専門機関で調べた結果、臓器などから覚醒剤の成分は検出されなかった。また、これまで殺人容疑で捜索した自宅や関係先からも覚醒剤が見つからなかったことも明らかになった。

 野崎さんは5月24日に自宅ソファで亡くなっているのを55歳年下の妻が発見。後に死因は急性覚醒剤中毒だったことが明らかになった。野崎さんの遺体には注射痕や目立った外傷がなかったことから、県警は覚醒剤を摂取した経緯について調べていた。

 そのさなか、野崎さんが亡くなる2週間前にイブが苦しみながら死んでいたことが、周囲の証言などから判明。県警は野崎さんの死因との関連性を確認するため、土葬されていたイブの死骸を掘り起こし、調査中だった。

 イブは野崎さんが前妻と夫婦生活を送っていた際に購入。生前の野崎さんは大変かわいがっており、親交があったタレントのデヴィ夫人(78)に「イブに何かあったら生きていけない」と話していたほど。今月にはイブのお別れ会を開く予定で、知人らに案内状を送っていたが、野崎さん自身も亡くなってしまった。

 県警は引き続き、野崎さんが覚醒剤を摂取した方法や時間などについて捜査を続ける。

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