【本屋さんのイチ押し】芳林堂書店高田馬場店山本善之さん「捨てる女」

2017年5月13日11時55分  スポーツ報知
  • 「捨てる女」

 ◆「捨てる女」(内澤旬子、朝日文庫、691円)

 「断捨離」がブームとなって長くたちます。身の回りには必要最低限のモノだけを残し、時間も空間も愛もお金も本当に大事にしたいものに注いで暮らしていくこと。啓発本を読むと、実践者は皆笑顔で、壁に囲まれた部屋の中でシンプルライフを幸せそうに送っていらっしゃいます。

 しかし、いざ自分で行うと「mottainai」という思いで一向に荷物が減らず、積まれた本の壁をさらに高くしてしまう日々が続きます。

 本書の著者はイラストルポライター。仕事の幅の広さから、山ほどの資料本と仕事道具、そして自分の原稿に埋もれて寝起きしていました。病を機にモノに囲まれた生活に耐えきれなくなります。しかし、家の中のモノをこれでもかと捨てまくるかと言えばそうでもなく…。

 生活道具や家具、大切に集めてきた本、そして配偶者まで! 苦労の末に整理が終わった時にモノのない部屋で内澤さんが何を思うのか。それが晴れやかな感情だけではないことも、非常にリアルです。

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