【本屋さんのイチ押し】明屋書店中野ブロードウェイ店・阿部祐子さん「バック・ステージ」

2017年9月16日11時55分  スポーツ報知
  • 「バック・ステージ」(芦沢央著)

 ◆「バック・ステージ」(芦沢央、KADOKAWA、1620円)

 訳ありの男女が東京のJR中野駅南口で落ち合った。素性がバレぬように変装していた2人。狙うは上司の不正行為の確固たる証拠…。

 物語の最初をきな臭くご紹介しましたが「バック・ステージ」には重めな展開は一切ありません。愉快で前向きな「袖振り合うも多生の縁」を感じさせるミステリーとなっております。

 中野にある舞台劇場を中心に、序章から第四幕まで各章ごとに登場人物が変わります。急な出だしに戸惑いますが、ご安心! 読み進めるととても重要な意味がある物語であり、大事な役割が与えられていることに気づきます。

 お勧めの章は第三章の舞台裏の覚悟。俳優であるならば、絶対出たい演出家の舞台に立つことになった男の話です。ゾワってします。もちろん上司の不正に関してはネタバレになってしまうのですが…悪い方へは傾きません。

 本編カバー裏まで読了すると、著者ととある人物の手のひらの上で転がされた感に襲われます。

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