【メディカルNOW】「LGBT」周囲の理解ないとうつ病・自殺も

2017年3月6日15時0分  スポーツ報知

 「LGBT」という言葉を目にする機会が増えた。その意味は、L(レズビアン=女性同性愛者)、G(ゲイ=男性同性愛者)、B(バイセクシャル=両性愛者)、T(トランスジェンダー=性同一性障害など)で、性的マイノリティー(少数者)とも言われる。

 少数派ではあるが、決してまれではない。2015年に電通が全国約7万人を対象に行ったアンケート調査によると、性的マイノリティーに該当する人は7・6%にのぼった。内訳は、▼レズビアンが0・5%▼ゲイが0・9%▼バイセクシャルが1・7%▼トランスジェンダーが0・7%▼その他が3・8%。その他とは、男女どちらとも決めたくない人、体の性がどちらとも言えない人、心の性や性的指向がわからなかったり迷っている人たちだ。

 こうした性的マイノリティーは、カミングアウト(自己表明)した人もそうでない人も世間の差別や偏見につらい思いをしている。たとえば一昨年、一橋大学法科大学院の男子学生A(当時25)が、同級の男子学生Bに恋愛感情を告白したところ、学生Bが通信アプリLINEの同級生約10人が参加するグループに学生Aがゲイであると実名を挙げて投稿。学生Aは精神状態が不安定になり、授業中にパニック発作を起こして校舎から転落死した。

 シドニー五輪(2000年)とアテネ五輪(2004年)で5つの金メダルをとったオーストラリアの水泳選手イアン・ソープ(34)が一昨年、自らゲイであることをテレビ番組でカミングアウトしたとき、過去10年間うつ病とアルコール依存症に苦しみ、自殺を考えたこともあったと語った。

 LGBTはかつて病気とみなされたが、現在では異常でも病気でもなく、本人の性的指向を尊重するべきと考えられている。「LGBT差別禁止法」を制定しようという動きもある。それでも差別や嫌がらせなどでつらいときは、「よりそいホットライン」(TEL0120・279338、24時間通話料無料)などに相談を。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

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