【六大学】早大次期監督・小宮山悟氏、就任会見で母校愛語る「断る理由はなかった」

スポーツ報知
早大野球部の次期監督就任会見を行った小宮山悟氏

 東京六大学リーグ・早大で、来年1月1日付で監督に就任するOBで元ロッテ、大リーグ・メッツ投手の小宮山悟氏(52)が6日、東京・新宿区の早大大隈会館で会見を行った。

 早稲田カラーに染めた。エンジと黒のネクタイに、エンジ色の縁のメガネ。「一番は野球部に対する恩返し」。2浪を経て進学した母校の再建に意欲を示した。09年の現役引退時にプロから指導者の声もかかったが、恩師の故・石井連蔵元監督に「早稲田に帰ってこい」と呼ばれた。「心に刺さっていた。頭の中ではプロの指導者より早稲田のユニホームを着る方が重たい」。6月に打診を受け、「青天の霹靂(へきれき)。断る理由はなかった」。

 メジャー経験者が大学で指揮するのは日本初。早大で元プロ監督は47年秋から57年の森茂雄氏以来(元イーグルス選手兼任監督)だ。今秋は野球部OB会副会長として「高橋広監督のバックアップに全力をあげたい」。来季から任期4年で「理想は何もせずに選手が育つこと。一球入魂の精神を伝承していきたい」と語ると、小宮山2世の育成方針をのぞかせた。

 「名もない高校生が気がついたら米国まで行って、野球ができることを考えれば、全国津々浦々いろんな球児がいる。どれだけ強い思いでことにあたるかだけ。思いの強い連中を育てたい」

 ★小宮山氏に聞く

 ―メジャー出身で日本初の大学監督。

 「人にできないような経験をさせていただいて、相当なアドバンテージがある。自分のレベルを上げるために何をすればいいか、ヒントを与えることができるか」

 ―秋春連覇中の慶大・大久保秀昭監督も近鉄出身で元プロ。

 「ちょっと塾が強いですから。ひと泡吹かせようと学生たちにハッパをかけたい」

 ―どんなチームに?

 「新チームを預かったときに改めて話したい。秋のリーグ戦直前なので、学生たちが悔いのない戦いをしてもらえるようにしたい」

 早大前監督・岡村猛氏「保守本流の精神と、大リーグも経験した科学的かつ理論的な面の両方を持つ。また強い早稲田へと立て直してくれる人材」

 ◆小宮山 悟(こみやま・さとる)1965年9月15日、千葉・柏市生まれ。52歳。芝浦工大柏高から2浪の末、早大に進学し、リーグ戦通算20勝10敗。89年ドラフト1位でロッテ入団。97年最優秀防御率。99年オフに横浜(現DeNA)移籍。2002年にFAで米メッツ入団。1年間の浪人を経て、04年にロッテ復帰。09年現役引退。日米通算117勝144敗。右投右打。

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