【ドラフト連載】〈1〉立命大・辰己涼介、俊足強肩の大学NO1野手は強い巨人に憧れ 

スポーツ報知
俊足巧打の即戦力外野手、立命大・辰己涼介

 プロ野球ドラフト会議が25日に行われる。史上初となる2度目の甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭の根尾昂内野手(3年)ら目玉候補が脚光を浴びる一方、確かな実力を持つ逸材や異色の選手もいる。スポーツ報知では「輝く隠れスター」と題し、7回にわたって紹介。第1回は立命大のヒットメーカー、辰己涼介外野手(4年)。

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 13日の関西学生リーグ関大戦。辰己は決勝の適時三塁打と右越えソロを放ち、チームの全2打点をたたき出した。3安打で近大・二岡智宏(現巨人1軍打撃コーチ)らが記録したリーグ通算114安打を超え、歴代3位タイの115に。「チームのために1本出す、という意識が数字に表れているのかな」。残り最大3試合で、関学大の田口壮(現オリックス2軍監督)が持つ、123安打のリーグ記録に挑む。

 打撃に加え、50メートル走5秒7の足と遠投120メートルの強肩も武器だ。中日の米村チーフスカウトが「肩はプロに入ってもトップクラス。シートノックを見るだけでも価値がある。身体能力がすごい」と、絶賛するほど。3年連続で大学日本代表入りし、今年はジャパンでも立命大でも主将を務めた。

 小学1年で野球を始めた頃から、ファンではなかったものの、巨人戦をよくテレビで見ていた。日本一になった2002年のオーダーは空で言える。「その時は巨人の帽子をかぶって学校に行ってました。まあ、強かった。(巨人の選手を)全員超したろう、と思ってました(笑い)」。強い巨人が、プロ野球選手になりたいと思ったきっかけだった。

 立命大の1学年先輩でDeNAの東が、巨人戦の5勝を含む11勝を挙げた。「じゃあ、俺もやれるんちゃうかな、と思います(笑い)。プロで対戦できたらいいかな。(東を)打てる確率はズバリ、3割です!」と、冗談交じりに宣戦布告した。

 強気な性格やコメントはプロ向き。「辰己世代と言われるように。それは結構ガチです!」。関西人らしくユーモアのある大学生NO1外野手は、1位指名を待つ。(伊井 亮一)

 ◆辰己 涼介(たつみ・りょうすけ)1996年12月27日、神戸市生まれ。21歳。藤原台小1年から「神戸北リトル」で野球を始め、3年から「大淀ボーイズ」でプレー。有野中では硬式の「神戸三田ドジャース」に所属。兵庫・社(やしろ)高では1年秋からベンチ入り。立命大では1年春からリーグ戦に出場。4年春に最優秀選手、ベストナインは3度受賞。好きな選手はイチロー。180センチ、74キロ。右投左打。

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