駒大エース右腕・辻本宙夢 リーグ戦自身初となる同一カード3連投で完投勝ち

スポーツ報知

 ◆東都大学野球秋季リーグ戦 第7週第3日▽駒大8―1亜大(18日・神宮)

 駒大のエース右腕・辻本宙夢(ひろむ・4年=静岡)が、リーグ戦では自身初となる同一カード3連投で、4安打8奪三振で1失点完投勝ち。16日の1回戦に続く完投勝利で亜大から2勝1敗で勝ち点を挙げ、優勝争いに踏みとどまった。

 3日連続となるマウンドにも、辻本が表情を変えることはなかった。序盤の大量リードにも守られ、打ち気にはやる亜大打線をチェンジアップで翻弄。テンポよく最後まで1人で投げきり、「疲れたとかは言ってられない状況だったので。点差があっても守備や攻撃の流れで点を取られることを経験してきたので、気を引き締めて投げました」と、最後まで集中力を切らさなかった。

 エースの意地でチームを救った。全6校が登場した今週が始まる前の時点で、駒大は4勝4敗、勝ち点1で最下位。相手の亜大は5勝4敗、同1。勝ち点1同士の戦いは事実上の“最下位回避決定戦”だった。大倉孝一監督(56)からも「3連投でいくぞ」と事前に伝えられていた。

 「ビックリはしなかった。自分でもあると思っていたので」と辻本。先発→リリーフ→先発で計21回を投げ、4失点(自責3)。2つの白星と1つの黒星はすべて自身についた。まさに、チームの全責任を一身に背負う力投ぶりだ。指揮官も「根性を出してくれた」と鉄腕エースをたたえた。

 これでチームは6勝5敗1分けで勝ち点を2とし、3位に浮上。最下位の可能性が消滅し、未消化カードの最終週の結果次第では立正大との優勝決定戦にもつれ込む可能性も残された。チームを勝利に導いた投手の柱は「みんな、頭の片隅には入れ替え戦のことがあったと思うんですけど、これで上を見て戦っていきたいです」。優勝には勝利が絶対条件となる23日の国学院大3回戦に向け、チームの力を結集する。

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