•  スポーツ報知のWebサイト限定コラムがスタートしました。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

日本ハム「勇翔寮」に残る“大谷遺跡”…それは未使用のママチャリ 

2018年4月16日16時55分  スポーツ報知
  • エンゼルス・大谷

 プロ生活の第一歩が千葉・鎌ケ谷だったのを、遠い昔のように感じてしまう。もう、すっかりメジャーリーガーの「オオタニサン」。渡米直前まで過ごしていた日本ハム2軍施設を訪れると、「勇翔寮」の玄関横に並べられた自転車の中に、懐かしい銀のフォルムが交じって見えた。

 13年の入団時。投打二刀流のルーキーは、寮に27インチ型のママチャリを持ち込んだ。かご付き、両立スタンドで、変速ギアなし。両親からの贈り物は、近所にお出かけ用の極めてシンプルな装備だった。開幕1軍で、結局は使う機会がないまま、1年が過ぎた頃。「花巻東で後輩の岸里にお年玉であげるつもりが、鍵を紛失してしまった」という原稿が、自分の記憶の限りだった。

 岸里に当時を振り返ってもらった。先輩からは「使っていいよ」とママチャリを譲り受けた形になったが、鍵がないだけでなく、後輪もパンクしていたという。「コンビニとか、近くに出かけるときに使おうと思ったけど、乗れない状態だったので。そのまま、一回も乗っていない」。しばらくして、岸里は車を購入。「(大谷は)性格的にその辺は無頓着な人なので…」。自転車は未使用で、修理されないまま寮に放置され、現在に至っている。

 球団関係者は「ほかにも、選手が使わなくなって、寮に置いたままになっているような自転車はある」と語り、特に処分する予定もないとみられる。当人がメジャーに移籍しても、ママチャリは遺跡として、鎌ケ谷で輝き続ける。(記者コラム・山崎 智)

コラム
今日のスポーツ報知(東京版)