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サービス精神が旺盛すぎるレジェンド…君は本間篤史の始球式を見たか

2018年8月13日17時21分  スポーツ報知
  • 夏の甲子園第8日のレジェンド始球式で、かつて決勝再試合を戦った早実の斎藤祐樹をまねてハンカチで汗を拭く駒大苫小牧出身の本間篤史さん(カメラ・泉 貫太)

 あっちゃんらしいな、と思った。12日、夏の甲子園大会第8日。レジェンド始球式に登場した本間篤史さんは、情報量の多すぎる第1投で聖地を沸かせた。マー君のようなワインドアップ、佑ちゃんのような右膝を折るフォーム、最後は青いハンカチで汗をぬぐい、四方に礼をしてマウンドを後にした。一夜明けのきょう。「お疲れさま」が言いたくて電話すると、明るい声で感想を語ってくれた。

 「駒苫の同級生からも、みんな『よくやった』と言ってもらえて、本当に良かったです。駒苫のNO1ポーズもできたし…。でも、ショートバウンドじゃなくてやっぱり、ストライクがほしかったですね」

 始球式を行うレジェンド内では最年少。発表された時には「ちょっと場違いでしょう」と恐縮していた。本間さんは学生時代からサービス精神がとても旺盛で、大一番を前にした決起集会では、卓越した一発芸を披露し、ナインに爆笑をもたらしたものだった。今回も大観衆の甲子園やテレビの向こうのファンに少しでも楽しんでもらいたいと、工夫をこらしたのだろう。

 「キャッチボールをしている時に、高野連の方に『やっていいですか?』と聞いたんです。ダメと言われるかなと思ったんですが、すぐに『いいよ』って。すごくうれしかったなあ」

 海の向こうからも反響があった。マー君は即座にツイッターに「笑ったわ」と投稿した。「将大が反応してくれたのが、一番ビックリしました。ああ、マジかと。やっぱり見てくれたんだなって」。同じく、熱いメッセージを寄せてくれたのが延長15回引き分け再試合の死闘を繰り広げた早実ナインだという。同志的な思いが芽生えていることが、何だかうれしくなった。

 電話がつながったのは、本間さんがこれから北海道に帰る途中の伊丹空港にいた時だった。道産子で唯一、レジェンド始球式に登板。その重責を全うした。「あそこに立っていたら、もう一度、戻ってきたいなと思ったんです」。指導者として、再び夢舞台へ―。近い将来、「本間監督」が甲子園のベンチに仁王立ちする瞬間を、心待ちにしたい。(野球デスク・加藤 弘士)

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