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日本一願うゲン担ぎもあと一歩及ばず 広島・松田オーナー 

2018年11月7日16時0分  スポーツ報知
  • 日本シリーズで敗退した新井(中央)ら広島ナイン(3日・第6戦)
  • 広島・松田オーナー

 球団初の3連覇を成し遂げながら、34年ぶりの日本一には惜しくも届かなかった広島。悲願達成を強く願っていた1人が、松田元(はじめ)オーナー(67)だ。2002年に現職に就任して以降、3度のリーグ優勝を経験したが、目の前で歓喜の瞬間に立ち会ったのは今年が初めて。ゲン担ぎを誰よりも重視するオーナーのこだわりだった。

 「わしは運勢が強い方じゃない。くじ運も悪いし。だからチームに近寄らんようにしとる」と話すオーナーがビジター観戦することは基本的になく、優勝が近づいてもスタンスは変わらない。敵地優勝だった16年(東京ドーム)、17年(甲子園)は現地に居合わせなかった。

 本拠地の試合でも同じだ。自ら一塁ベンチに近づくことはせず、ゲームの行方を中盤までチェックすると、最後まで見ることなく帰宅する。自宅でもテレビをつけることはなく、チームの勝利を知らせるメールが届くのをじっと待つという。「昔、早めに球場から帰ったら全部逆転勝ちしとる時期があった。球場におらん方が勝率が高くなるんじゃないかと思っとる」と力説した。

 食べ物にもこだわる。帰宅途中、必ず自宅近くのコンビニに立ち寄り、何か月も続けて同じ商品を買うこともある。翌日のチームの調子が良かったものが厳選されていくというが「コンビニの店員も、わしがゲン担ぎで買うのを知っとるから、できるだけそろえてくれる。感銘を受けるね」。服装も同様で、ネクタイや下着など、勝率が高いものを勝負服としてチョイスしているといい「自分のなかで勝つときのパターンはある。陰ながら努力はしとる」と笑った。

 日本シリーズ前に、敗れた場合はリーグ優勝パレードを行わないと決めたのも、日本一への強い思いからだった。来季に向け、オーナーのゲン担ぎも仕切り直しとなるだろう。新たな“必勝パターン”を求め、試行錯誤の日々は続く。(記者コラム・種村 亮)

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