【女子野球】神戸弘陵「エースを優勝マウンドに」の約束果たし3連覇

スポーツ報知
3連覇を決め、優勝投手となった佐伯絵美と抱き合って喜ぶ神戸弘陵ナイン

◆報知新聞社後援 第9回全国女子硬式野球ユース大会最終日 ▽決勝 神戸弘陵6―1岐阜第一(22日、埼玉・加須きずなスタジアム)

 「故障したエースを優勝投手に」を合言葉に結束した神戸弘陵が、決勝で岐阜第一を下し、2年生以下による“秋大会”史上初の3連覇を果たした。

 5点をリードした最終7回2死一塁。これまで1失点に抑えていた先発・池上明里(2年)のもとに内野手が集まった。優勝を直前に、マウンドに上がったのは佐伯枝美(2年)。「ここからは任せたよ」。ナインの励ましに佐伯は打者1人を見逃し三振に取り、仲間と抱き合って喜んだ。

 男子野球部を5度甲子園に導いた石原康司監督(35)の指導の下、一昨年から2連覇中で春の選抜大会も制した実力を持つ神戸弘陵。しかし7月の選手権大会では初戦敗退し、新チームになって臨んだ今大会では、初戦の前日に佐伯が腰痛を訴え投げられないピンチに見舞われた。

 佐伯を優勝のマウンドに…。ショックと連覇のプレッシャーで一時は落ち込んだナインは一丸となり、初戦の開志学園(新潟)との接戦を制すると勢いをつけ決勝に。この日の試合も初回に四球を挟んだ4連打とスクイズで3点を挙げると、3回、5回にも点を加えた。

 「佐伯のために絶対決勝に行きたかった」と主将の工藤里菜(2年)が語ると、昨年のV投手でもある佐伯は「支えられたみんなのおかげ。ここまで自分のために勝ち進んでくれた。(マウンドは)気持ちよかったです」と仲間に感謝した。

 「連覇の堅さもありましたが、夏(の選手権)で敗れ現実を思い知らされた中、選手がよくまとまってくれた」と石原監督。次は春の連覇、そしてユース4連覇という大きな目標に向け、部員45人は最高の笑顔で記念写真に納まった。

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