【BC栃木】村田修一が引退表明「父親としての仕事をこれからは全う」試合後スピーチ全文

スポーツ報知
引退を表明し、ナインに胴上げされた村田(カメラ・橋口 真)

◆ルートインBCリーグ 栃木8―8群馬(9日・小山市運動公園)

 前巨人でルートインBCリーグ・栃木所属の村田修一内野手(37)が9日、今季最終戦となる群馬戦の終了後、ファンを前にしたスピーチで正式に現役引退を表明した。

〈スピーチ全文〉

 まずは今日、このような場所を僕に与えて下さった関係者のみなさまに、この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。

 このBCリーグがなければ、昨年の時点で引退していた選手だったのかもしれません。チャンスを与えて下さったBCリーグ、そして温かく僕を迎えて下さった栃木ゴールデンブレーブスのみなさまに感謝しています。最後まで4番・サードというポジションを与えていただき、今日まで野球をすることができました。

 このBCリーグに来て、過酷な環境の中で切磋琢磨する若い選手たち、過酷な移動の中で頑張る選手たちとともに野球をしてきて、本当に楽しかったですし、本当にBCリーグに来て1年間野球ができてよかった。いろんな葛藤がありましたが、みんなに支えられて今日まで野球をすることができました。今日、この球場に足を運んだ下さったみなさま、いろんな球場でご声援をいただいたみなさま、本当に感謝しています。今日まで本当にありがとうございました。

 今日をもって、私は現役を引退します。横浜ベイスターズに入団して9年、読売ジャイアンツで6年、そしてゴールデンブレーブスで1年、本当にいい野球人生だったと。今日、満員の球場で野球をすることができて、本当に幸せでした。

 今思えば、いろいろな壁にぶつかりながら必死に乗り越えてきました。小学校3年生から野球を始め、今年でちょうど30年になります。いつも近くで応援してくれた両親、どんな時も車を出してくれて、ビデオを撮ってくれて、そんな両親の下で野球ができて幸せでした。ここまで大きなけががなく野球ができたのも、両親のおかげだと思っています。そして、栃木のお父さん、お母さん(※夫人の両親)。ブレーブスに来るとき、『最後まで全力で応援するよ』と言っていただき、本当にありがとうございました。若い選手を食事に連れて行った時も、いつも温かく迎えてくれて、すごくうれしかったです。若い選手たちも喜んでいました。これからもブレーブスがある限り、若い選手たちをよろしくお願いします。

 そして何より、家族に感謝しています。絵美、いつも温かく笑顔で迎えてくれて、グチも言わず、近くで支えてくれてありがとう。

 閏哉(じゅんや)、未熟児で生まれた君が頑張ってる姿を見て、いつも勇気をもらいました。今日まで野球をすることができたのは、閏哉がいつも近くで頑張ってくれたからです。本当にありがとう。

 凰晟(こうせい)、いつも泣きながら『野球を教えてくれ』って言っている君の姿が、負けず嫌いだった昔の自分を思い出すようで、すごく心強いです。これからも野球を頑張ってくれ。いつも凰晟のことを心から応援しています。

 瑛悟(えいご)、大きくなった将来も、パパが野球選手だったことを覚えていてくれるかな。また、元気にこれからも遊ぼうな。

 この家族、そして両親に支えられ、またファンのみなさまに支えられて、今日まで野球をすることができました。村田修一としての現役生活は今日で終わりますが、人生はまだまだ終わりません。息子たちとともに、まだまだ勉強することがたくさんあると思っています。息子たちを一人前の男にしていく、父親としての仕事をこれからは全うしながら、子どもたちとともにまた前を見て進んでいきたいと思います。

 未練がないといえばウソになるかもしれませんが、自分がやってきた30年間の野球人生に悔いはありません。みなさまに支えられて、本当に楽しい現役生活を送ることができました。本当にありがとうございました。

 やっと落ち着いたところで、笑顔の、最後のあいさつができるなと、ひと息つかせていただきます。いつかまた、みなさまの前で笑顔で会えることを願って、村田修一、最後のあいさつとさせていただきます。30年間、野球をさせていただいたみなさまに、本当に感謝しています。長い間ご声援、誠にありがとうございました。

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