上野由岐子「すごく残念で複雑」24年パリ五輪で野球・ソフトボール、空手が落選

スポーツ報知
上野由岐子

 2024年パリ五輪組織委員会は21日、パリで国際オリンピック委員会(IOC)に開催都市枠で提案する追加種目の候補を発表し、20年東京五輪で初採用となるスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンに加え、昨年の夏季ユース五輪(ブエノスアイレス)で初めて実施されたブレイクダンスが選ばれた。日本の金メダル有望種目で、東京で3大会ぶりに復活する野球・ソフトボールや念願の初採用を果たした沖縄発祥の空手は落選した。

 日本国内では絶大な人気を誇る野球も、欧州での普及度の低さが響いて再び除外となり、金メダルを目指す東京五輪の機運に水を差した。エスタンゲ会長の「追加種目のために会場を新設しない」との条件も障害となった。

 侍ジャパン強化委員会の強化本部長も務める全日本野球協会の山中正竹会長は「力が及ばなかったことは誠に残念。28年ロサンゼルス大会以降、復活、継続できるよう、東京五輪では野球の素晴らしさを大いにアピールできるよう全力を尽くしたい」と話した。

 パリ五輪の追加種目候補からは外れたが、野球が盛んな米国で開催される28年ロサンゼルス五輪では復帰する可能性が残されている。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は野球の一部国際大会で試合時間短縮のため7イニング制の導入などを打ち出し、将来的な改革をアピール。東京五輪での観客動員数やテレビ視聴者数などの実績も重要となる。五輪への大リーガー派遣、試合時間の長さ、チーム競技による選手数の多さなど他の課題も多く、IOCが重視する若者の参加を促す取り組みも必要となるだろう。

 ソフトボール・上野由岐子「すごく残念で複雑。これで東京五輪へかける選手の思いというのは、さらに強くなる。自分も(パリの)先の五輪でもう一度ソフトボールを戻すための運動を、自分のできることとしてやっていく」

 全日本空手道連盟・日下修次事務局長「本当にがっかりしている。フランスはメダルを取れる選手がいるし、不思議で仕方ない。東京五輪を見て空手は良かったと思ってもらえる以前の問題。一気にトーンダウンしてしまいそうだ」

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