【茨城】つくば秀英に高橋由伸がいた!2年生サイド右腕が初の甲子園に導く

2018年6月26日14時0分  スポーツ報知
  • サイドスローからキレのある直球を投げ込むつくば秀英・高橋由伸

 沖縄大会などが開幕し、第100回を迎えた夏の甲子園出場を懸けた地方大会が本格化する。週刊報知高校野球では、3週にわたって各地の注目選手を紹介。つくば秀英(茨城)のエースは巨人軍の指揮官と同姓同名のサイド右腕・高橋由伸(2年)。勝負の夏に“奮輝”を誓った。

 筑波山の麓。豊かな緑に囲まれた、つくば秀英グラウンドに高橋由伸がいた。日本人の父とパラグアイ人の母をもつ2年生のサイド右腕。174センチ、66キロと体は細いが、しなやかな腕の振りが持ち味だ。最速は127キロだが、キレのある直球で右打者の外角を攻め、強気の投球を見せる。「由伸選手はバッティングでしたけど、自分は“ピッチングの由伸”で負けないように」と勝負の夏に意気込む。

 2001年4月27日生まれ。長嶋巨人の主力だった由伸が甲子園での阪神戦で決勝打を放った翌日、この世に生を受けた。野球好きの父親が、巨人ファンの知人から「男の子なら由伸と名付けてくれ」と頼まれたこともあり、命名した。「うれしいよりは、恥ずかしい。あまり意識しないように」と照れるが、真面目で努力家。感情を表に出さない点は“本家”をほうふつとさせる。

 投げられる喜びが鍛錬の原動力だ。那須野ケ原ボーイズに在籍していた中2の時に右肘を故障し、トミー・ジョン手術を受けた。術後は半年間の絶対安静。卒業までボールを握ることはなかったが、腐らなかった。焦ることなく、毎日1時間のランニングに励み、強靱(きょうじん)な下半身をつくり上げた。「手術した時に強豪校は諦めていた」と振り返るが、将来性を評価してくれたつくば秀英への進学を決断。森田健文監督(32)も「他の選手よりも筋肉の質が良い」と潜在能力に太鼓判を押す。

 つくば秀英は甲子園出場こそないが、阪神・大山、オリックス・塚原らプロ選手を7人輩出。本格派投手の育成に力を入れ、全国から有望選手が集結する。「ここで野球できることに感謝。(他の選手に)負けたくない」。現在は15人の投手陣がそろい、夏に向けてのエース争いは激しい。春の県大会で背番号1をつけた高橋も油断はできない。

 夏のベンチ入りはまだ発表されていない。「入れない3年生のためにも負けられない。投げさせてもらえる試合で結果を出したい」。いざ“奮輝”―。同校初の甲子園切符へ、静かに闘志を燃やす。(森下 知玲)

 ◆高橋 由伸(たかはし・よしのぶ)2001年4月27日、栃木・那須塩原市生まれ。17歳。那須塩原市立東小3年から野球を始める。外野手だったが、小6から投手に。那須野ケ原ボーイズ時代、「体が柔らかいから」という、コーチの提案でサイドスローに転向した。174センチ、66キロ。右投左打。家族は両親と兄、妹2人。

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