【北北海道】初出場の紋別、1勝だ!市バックアップの感謝届ける

スポーツ報知
校名プレートを指さし、初戦突破へ意気込む紋別・一谷主将

 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕・甲子園)につながる南北北海道大会(北14日、南15日開幕)の組み合わせが6日、決まった。北北海道では、初出場の紋別が、初戦で岩見沢農と顔を合わせる。市の援助を受けてきたナインが、北大会初勝利を届け、恩返しを果たす。南北海道では2年ぶり4度目の出場となる函館ラサールが、17日の1回戦で札幌日大と対戦。下級生主体のチームで大舞台に乗り込むが、ヨガで心を整えながら、南大会初勝利を目指す。

 感謝の気持ちを胸に、紋別ナインが『スタルヒン』の土を踏む。初戦の相手が岩見沢農に決まると、主将の一谷圭祐遊撃手(3年)は「まずは全力プレーで、応援してくれた市民に恩返しがしたい」。部員27人でつかんだ初の北大会切符。期待を背に、飛躍を誓った。

 強力な“援護”が加わる。北大会出場を受け、紋別市から野球部に助成金が贈られた。その資金は初戦の全校応援の移動費に充てられる。同校では大型バス10台の利用を予定し、全校生徒467人で旭川に乗り込むという。足立拓也監督(40)は「下手な試合はできないです」と、表情を引き締めた。

 すべては市の後押しがあってこそ。2016年に紋別市の任期付き職員として、元日本ハム外野手の浅沼寿紀氏(28)がコーチに就任。一流から学ぶことで、一谷主将は「野球に対する考え方が変わった」。昨春からは校舎横の紋別球場の使用も、市の協力で無料に。ナイター照明もあり、日没が早い季節も満足いく練習ができてきた。

 今夏、北見地区初戦で北見緑陵を5―0で下すと、代表決定戦では網走南ケ丘に2―0で勝利。エース左腕・柴門尚憲(3年)が2戦連続完封するなど、勢いがある。「甲子園まであと4勝。市民のために戦いたい」と一谷主将。タラバカニの名産地・紋別市。甲子園出場を決め、カニ爪と同じ勝利の“Vサイン”を作る。(清藤 駿太)

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