【山梨】甲府商、10―0で5回コールド発進 加藤“ボルト弾”は公式戦1号

スポーツ報知
4回2死二塁から右越え2点本塁打を放った甲府商・加藤

◆第100回全国高校野球選手権記念山梨大会 ▽2回戦 甲府商10―0富士北稜=5回コールド=(11日・富士北麓)

 2回戦4試合が行われ、甲府商が富士北稜に10―0の5回コールド勝ち。初戦を突破した。計4本の長打を放つなど毎回得点で、現チーム公式戦初勝利となった。山日YBS球場で予定されていた第3試合(笛吹―甲府昭和)は降雨で試合前に中止が決まり、12日第3試合(14時・山日YBS)に順延となった。

 現チームでは待望の公式戦初勝利となり、甲府商ナインは大声で校歌を歌った。4月から5年ぶりに母校の指揮を執っている布施正臣監督(49)にとっても、県4強だった2012年以来の夏勝利。「できすぎですね。選手たちを褒めてやって下さい」と笑顔でたたえた。

 富士北稜を寄せ付けなかった。計8本の安打のうち4本が長打。3回1死走者なしから右中間への三塁打に加え、4回2死二塁から右越え2点本塁打を放った6番・加藤聡一朗は、春大会前に左足首を骨折。復帰は先月中旬だった。今も患部にはボルトとプレートが入っている中での人生公式戦1号に「チームメートに迷惑をかけたので、少しでも恩返しになれば」と、結果でその思いを表した。

 2安打4打点と活躍した3番・小林翔斗も気合十分で初戦に臨んだ。昨秋、今春と2桁背番号だったが、今大会で初めて1桁の「7」を背負い出場。初回に1死一塁から右中間への先制適時二塁打を放つと、2回には2死満塁から走者一掃の右越え3点適時三塁打。「(先発)メンバーに入れてもらったぶん、自分の役割はバッティング」と勝負強さを発揮した。

 布施監督は、富士北稜・山中昭平監督(29)の甲府商選手時代の指揮官。“師弟対決”を制し、これで3回戦に進出だ。単純に返事をするだけの「はい」や「いいえ」を禁止し、選手たちに考える力を植え付け「(監督復帰から)約3か月でよくここまできました」と目を細めた。次は甲府城西戦(15日・山日YBS)。夏3度、春2度甲子園に出場した古豪が、価値ある1勝を手にした。(古川 浩司)

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