【静岡】日大三島、昨夏決勝の“再戦”藤枝明誠に延長11回サヨナラ雪辱

スポーツ報知
ジャンプしながらサヨナラのホームを踏む蒔田

◆第100回全国高校野球選手権記念静岡大会 ▽2回戦 日大三島5x―4藤枝明誠=延長11回=(15日・草薙)

 浜松修学舎が春季県3位の市立沼津を3―0で下し、2年ぶりに2回戦を突破した。エースの柘植碧生(3年)が3安打完封の好投でシード校を撃破した。日大三島は昨夏の決勝で敗れた藤枝明誠に延長11回サヨナラで雪辱。静岡商の古屋悠翔(3年)は浜松北を2安打完封した。16日は2回戦の残り16試合が行われ、センバツ出場校の静岡が登場する。

 1年前は豪雨による中断を含めて5時間24分を戦ったが、この日は炎天下で2時間56分を戦い抜いた。そして勝った。延長11回2死二塁で4番・原賀凌(3年)が放った打球が中堅手の頭上を抜けて行くと、日大三島ナインがベンチから飛び出し、跳び上がって喜んだ。

 組み合わせが決まって以来、全員がこの試合を待ち望んでいた。なかでも原賀は「懸ける思いは自分が一番強い」と話した。昨夏の決勝では8番・左翼で先発出場。しかしエースの海野が打たれ、3回途中でマウンドを降りて一塁の守備へ。原賀は押し出される形でベンチに下がり、一度も打席に立てなかったのだ。

 それだけに「決めるのは僕しかいないと思っていました」。春に左肩を痛めて悩んでいたときには、昨夏準Vの先輩から「お前が4番を打たないとダメだろう」と電話で励まされ、気持ちを切り替えて練習してきた。その成果が出た。11回156球を完投したエースの鈴木龍我(3年)も「オレに回せ、と(原賀は)ずっと言っていた。信じていました」と笑顔で話した。

 もちろん、まだ通過点。次の相手は第2シードの翔洋だ。「去年の春に負けている相手。リベンジです」と原賀。1週間鍛え直して難敵に挑む。(里見 祐司)

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