【石川】金沢工が大金星！エース堀田、昨夏王者を３失点完投「決勝で星稜と」

◆第１００回全国高校野球選手権記念石川大会　▽２回戦　金沢工５―３日本航空石川（１５日・石川県立）

　１回戦１試合、２回戦５試合が行われ、金沢工が昨夏王者でセンバツ８強の日本航空石川を５―３で下す大金星を挙げた。身長１８５センチのエース左腕・堀田大夢（ひろむ、３年）が、強打を誇る航空石川打線を６安打３失点（自責２）に抑え、航空石川の３季連続甲子園出場を阻んだ。

　「サイコーですっ！　１２０％勝てると思ってました」。主将の山田勝太捕手（３年）が、とびっきりの笑顔を輝かせた。猛暑の影響で、１回から右足がつっていた。走ることも困難だったが、８回に死球で出塁すると、「気力で動け」と念じながら右足をたたいた。８番・磯上颯（そう）一塁手（３年）の中越え二塁打で、足を引きずりながら決勝点のホームを踏んだ。「負ける気なんてさらさらなかった」。昨夏王者を、気持ちでねじ伏せた。

　絶対的エース・堀田が、全国屈指の強力打線を沈黙させた。１８５センチの長身から投げ下ろす最速１３８キロの直球で左打者の内角をえぐり、チェンジアップを低めに集めて連打を許さなかった。８回に同点に追いつかれたが「練習試合で２日連続完投する練習をしてきた。延長にいっても抑えてやろうと思った」と覚悟して全力で左腕を振り続けた。

　メンバー２０人のうち、山田ら４人が星稜中野球部出身だ。「星稜高では試合に出られるか分からない」と金沢工に進学した山田は、試合後のロッカールームで「勝ち続けて、決勝で星稜と戦いたいです」と次の夢を明かした。その隣では、ナインが抱き合いながら「航空に勝ったんやぞ。絶対に甲子園に行くぞ」と叫んでいた。（勝田　成紀）