【北大阪】履正社、ヒヤヒヤ発進　２度追い付かれサヨナラ勝ち

◆第１００回全国高校野球選手権記念北大阪大会　▽２回戦　履正社６ｘ―５摂津（１５日・豊中ローズ）

　ヒヤヒヤの初戦突破だ。５―５の９回無死二、三塁、履正社の浜内太陽外野手（３年）が中前にサヨナラ打を放ち、粘る摂津を振り切った。「気持ちで打ちました」。主将は安堵（あんど）感に包まれた。

　２回に先制したが、公立校に２度追いつかれた。大阪桐蔭に敗れた２０１５年以来の初戦敗退ムードが漂っても「自分たちは大丈夫。日頃の練習から、あらゆることを想定している」と、浜内ら選手に焦りはなかった。

　昨秋の近畿大会は１回戦で敗れ、今春の大阪大会は４回戦で敗退した。捲土（けんど）重来を期す夏の初戦前日に、メンバー外の１年生が気を抜いた練習をしていた。岡田龍生監督（５７）は「明日、負けんで。ええ加減なことしとったら！」とカミナリを落として気を引き締めた。

　「打倒・大阪桐蔭」に向けて、期待の１年生・小深田大地内野手が５番で公式戦デビューした。４打数無安打に終わったものの、指揮官は「長打力があるし、バットコントロールがうまい」と、Ｔ―岡田（オリックス）、山田哲人（ヤクルト）らと同じ１年夏で抜てきした。「３年生の夏を最後まで続けられるようにしたい」と小深田。宿敵と対戦するまでは負けられない。（伊井　亮一）