【山梨】日川、吉田に逆転勝ちで2年ぶり8強 

スポーツ報知
5回1死満塁で同点の左越え2点二塁打を放った日川・早川はガッツポーズ

◆第100回全国高校野球選手権記念山梨大会▽3回戦 日川9―8吉田(16日・山日YBS)

 3回戦2試合が行われ、8強が出そろった。日川は吉田との打撃戦を9―8で制し、2年ぶりの準々決勝進出。3点差を追う5回、1番からの3連続安打で1点を返すと、1死満塁で5番・早川賢信右翼手(3年)の左越え2点二塁打で同点。後続の敵失などもあり、この回5点を挙げ、逆転に成功した。18日から準々決勝が行われ、順調に日程が進めば22日に決勝戦が行われる。

 5回、2点差として、なおも1死満塁。打席に立った日川・早川に、スタンドの大声援が聞こえた。「ボールがしっかり見えていたので、落ち着いてストライクを振った」。打球が左越えの安打になったのを見届けながら二塁へと走った背番号9は、試合を振り出しに戻し、沸き上がるスタンドに向けガッツポーズを見せた。

 2回、3点を先制されながら、その裏同点に追いついた日川。直後の3回に再び3点を勝ち越された。だが、吉田に向かっていた流れを、主軸の1本が再び引き寄せた。続く6番・坂本統哉の内野ゴロが敵失を誘って、三塁走者の4番・三浦太陽が勝ち越しのホームイン。1年生の代打・市瀬航大が「チームのために必死に打った」中前適時打で1点を加え、この回5得点で逆転に成功した。「大会に入ってからいい感覚で打席に立てている」と早川。好調をアピールする言葉どおり、初戦(対白根、4打数3安打1打点)に続き、この日も4打数3安打2打点と結果を残した。

 昨夏は背番号15の代打要員だったが、この夏は5番打者として走者をかえす1本を求められる。「長打より単打。走者がいる場面が多いので、強い打球を打ちたい」と早川。一方で「狙い球とかあまり絞らずに感覚で行く」と話すように、メンタルの強さも持ち味だ。この日も「ここで打ったらヒーローになれるかな、というくらいの気持ちだった」と、一打同点の場面を振り返って笑った。

 次戦の相手は、昨秋の準々決勝で0―8(7回コールド)と完敗した帝京三。「140キロを超える投手が相手になるが、変に意識せず、このままいきたい」と早川。この日10安打を放った打撃陣を率いて、雪辱の戦いに臨む。(大津 紀子)

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