【山梨】山梨学院、逆転で４強！夏３連覇まであと２勝だ

◆第１００回全国高校野球選手権記念山梨大会▽準々決勝　山梨学院８―４都留（１８日・山日ＹＢＳ）

　準々決勝２試合が行われ、山梨学院は２―３の５回、４番・中尾勇介中堅手（３年）が勝ち越しの左翼線適時二塁打を放つなど、この回４安打３得点で逆転、８―４で都留を振り切った。

　山梨学院の主砲・中尾が、バットでも足でも見せた。まず５回２死三塁から３番・清水雄登主将が中前適時打で３―３の同点とし、さらに二盗。そのチャンスを逃さず中尾が快音を鳴り響かせ、左翼線に適時二塁打を放った。二塁へ滑り込んだ際にユニホームの左膝部分が破けた中尾は「それだけ気持ちが入っていた。でも力まないことを意識していた」と、うなずいた。

　見せ場はまだ終わらなかった。５番・野村健太の打席で都留の捕手が後逸。すると二塁から一気にホームを陥れた。三塁コーチャーは止めたというが「捕手の反応を見て行けると思った。大きかったですね」と満足げ。３回戦の日大明誠戦では２盗塁を決めるなど、清水雄主将と並びチーム一の５０メートル５秒９の俊足を生かして５点目を奪い、主導権を握った。

　その後も追加点を奪い、エース左腕の垣越建伸が８、９回を投げ６奪三振と圧巻の投球。終わってみれば８―４だが、先行を許し今大会３試合目で初めて９回を戦った。ただ、やや苦しんだ一戦を振り返った吉田洸二監督（４９）は「大会を通して、うまくいかないときはあるもの。それでも選手たちは落ち着いていた。メンタル面の成長を感じた」と収穫も口にした。夏３連覇まであと２勝だ。（三須　慶太）