【西兵庫】姫路工のエース水谷倖、名門次々と撃破 憧れの父と同じユニで甲子園出場目指す

スポーツ報知
1失点完投で駒を進めた姫路工・水谷(カメラ・谷口 健二)

◆第100回全国高校野球選手権記念西兵庫大会▽3回戦 姫路工8―1明石=7回コールド=(18日・明石トーカロ)

 西兵庫では、姫路工のプロ注目左腕・水谷倖志(3年)が7回1失点に3安打3打点と投打に活躍。94年に春夏連続出場を果たした父に続く親子2代の出場へ前進した。

 24年前の父と姿が重なった。水谷は明石打線を7回6安打1失点に抑え、打っても3安打3打点で3番打者の役割を果たした。「自分のスイングができた。投げる方は、低めにテンポ良く投げることを意識した」。1994年夏に父・信哉さん(41)が甲子園出場を決めた明石で、投打に活躍した。

 父は94年に姫路工を春夏ともに甲子園初出場に導き、センバツは8強入りした右腕エース。水谷は中学3年時に出かけた同校のオープンスクールで、父が聖地で投げる映像を見た。「高校時代のプレーを見たことがなかったので心を打たれた。同じように行ってやろうと思った」と、進学を決断。スタンドで応援した父からは「自分をコントロールすることが大事」と、投手としての心構えを教わってきた。水谷はここまで全3試合で“完投”しており、信哉さんも「一戦一戦、成長している」と目を細めた。

 チームは77年夏Vの東洋大姫路、07年春出場の市川、32、33年春連続準優勝の古豪・明石と、立て続けに名門を破って16強入り。「選手を信じて、練習通りにやらせるだけ」という嵐俊哉監督(36)は、生徒から「ジャニー」と呼ばれている。「(アイドルグループの)嵐に『俊』は田原俊彦、『哉』は木村拓哉。持ちネタです」と快勝に上機嫌。13年ぶりの甲子園出場を目指し、西兵庫大会で「A・RA・SHI」を巻き起こす。(伊井 亮一)

 ◆水谷 倖志(みずたに・こうし)2000年7月2日、兵庫・姫路市生まれ。18歳。豊富小2年時に「豊富ジュニアーズ」で野球を始める。豊富中では軟式野球部に所属。姫路工では1年夏からベンチ入り。2年秋から背番号1。持ち球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。178センチ、76キロ。左投左打。

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