【石川】金沢学院、延長12回サヨナラ…守備で足つったけど権谷殊勲打「執念です」

スポーツ報知
延長12回サヨナラ勝ちに喜ぶ金沢学院ナイン

◆第100回全国高校野球選手権記念石川大会▽3回戦金沢学院5―4金沢龍谷=延長12回=(19日、石川県立)

 3回戦4試合が行われ、金沢学院は金沢龍谷に延長12回、5―4でサヨナラ勝ちし、旧校名の金沢学院東時代の15年以来3年ぶりの8強入り。金沢商、飯田も準々決勝進出を決めた。

 3時間半の死闘を、根性でハッピーエンドに導いた。1点を追う延長12回2死満塁。金沢学院の1番・権谷陸希(ごんたに・たかき)左翼手(3年)が「あと1人」の崖っ縁で、中前へ逆転サヨナラ2点打を放った。

 殊勲の男は「低めのスライダーをなんとか拾いました。泳がされましたが、執念です!」と興奮気味。特別進学コースに通い、「数学が得意」と胸を張るが、余計な計算はせずに食らい付いた。趣味で5000ピースのジグソーパズルに没頭。抜群の集中力で3安打を放ち、劇勝を呼んだ。

 痛みに耐えた。12回表の守備で打球を追って左翼フェンスに激突し、左膝を強打。右足もつり、満身創痍(そうい)だった。それでも「痛いなんて言っていられない」と、歯を食いしばってバットを振った。

 ティー打撃ではボール約100個入りのカゴ8個が空になるまで練習した日もあった。野口仁監督(39)も「一番信頼できる打者で、ずっと1番に置いている。ああいう場面で打てる勝負強さがある」と目を細めた。

 2016年に現校名になって以降、初の8強進出。金沢学院東時代も含め、初の甲子園まで“マジック”は3だ。権谷は「一戦必勝でいく。こういう勝ち方をして勢いが出ると思う」と、痛めた左膝を冷やしながら闘志を燃やした。(竹内 竜也)

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