【青森】弘前工、連続サヨナラ4強…エース引きずり出し速球対策実った

スポーツ報知
サヨナラのホームを踏んだ弘前工・吉成(右)はガッツポーズで迎えられた

◆第100回全国高校野球選手権記念青森大会▽準々決勝 弘前工 4X―3八戸工大一(19日・はるか夢)

 青森の準々決勝では弘前工が八戸工大一に、4―3とサヨナラ勝ち。16年ぶりの準決勝進出を決めた。

 まさかの幕切れに、スタンドを埋めた約800人の全校応援団も大騒ぎとなった。弘前工は9回2死二塁、相手遊撃手が一塁へ悪送球した間に二塁走者が生還。3回戦・青森明の星戦に続く2戦連続サヨナラ劇に、滝渕安弘監督(50)は「(8回も9回も)2死から粘っていけた」と振り返った。

 7回まで八戸工大一先発の下手投げ右腕・和田楓雅(3年)の前に無得点。0―3の8回、2死から2安打と2四死球で2点を返すと、相手はエース右腕・向井龍介(3年)を投入してきた。流れを奪われかねない継投も、弘前工には“追い風”だった。

 「よし! という気持ちになった」と阿保楓真主将(3年)。140キロを超える向井の直球対策のため、140キロ以上に設定した打撃マシンを通常より前に出して打ち込んできた。技巧派より本格派を待っていたのだ。8回は2死一、二塁から6番・野呂栄揮遊撃手(3年)の左前適時打で同点。9回は2死から1番・吉成心(はあと)右翼手(3年)が「練習通り直球を狙った」と右中間二塁打を放ち、サヨナラのホームを踏んだ。成果が現れた逆転勝ちだ。

 20日の準決勝は弘前学院聖愛と対戦する。「相手に関係なく、自分たちの野球をして勝ちにつなげる」と阿保主将は気合十分。29年ぶり4度目の出場へ、あと2勝だ。(有吉 広紀)

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