【東兵庫】神戸国際大付・柴田、凄いDNA打…母・杏子さんは元五輪ソフト代表

スポーツ報知
ソフトボールでアトランタ五輪代表だった母・京子さんと並んで笑顔の柴田

◆第100回全国高校野球選手権記念東兵庫大会▽3回戦 神戸国際大付10―0甲陽学院=5回コールド=(19日、明石トーカロ)

 元トップアスリートを母に持つ2世遊撃手が、東兵庫大会で5回コールド勝ちに貢献した。神戸国際大付は、1年生の柴田大成(ひろなり)遊撃手が2安打1打点の活躍。元ソフトボール女子日本代表投手で、1996年アトランタ五輪に出場した母・京子さん(46、旧姓・小林)譲りの身体能力を見せた。

 1年生の柴田が、潜在能力の高さを見せつけた。3―0の3回2死二塁で中前適時打を放つと、すかさず二盗に成功。4回1死一、二塁では三塁にバント安打を決めた。「(二飛の)1打席目は力んだけど、2打席目は修正して力を抜いた」。武庫荘総合との初戦でも5打数4安打。青木尚龍監督(53)が「足が速い(50メートル走6秒3)し、体が大きくなったら面白い」と期待する神戸国際大付の逸材は、オリンピアンの血を受け継いでいた。

 元ソフトボール選手の母・京子さんは、日立高崎(現ビックカメラ高崎)や女子日本代表で投手として活躍。アトランタ五輪では、高山樹里らとともに4位入賞した。現エースの上野由岐子は社会人時代の後輩で、柴田は幼少時に抱っこをしてもらったことがあるという。

 野球を始めた頃から、母にキャッチボールの相手をしてもらった。「(柴田が)おなかにいるときから野球を観戦したり、ソフトボールの応援に行っていた。胎教かもしれないですね。下の子が、おなかにいるときもノックを打っていました」という母の愛情を受け、1年生ながら強豪の6番に抜てきされるまでに成長した。

 五輪の映像を見て「すごかった」と尊敬する母からは、「打撃はセンター中心に打つように」と、助言をもらう。悪送球をした初戦後には「投げるときにアゴが上がっている」と、経験者ならではの“お叱り”も受けた。

 祖父は元競輪選手の柴田允夫さん。トップアスリートのDNAを受け継ぐ柴田は「100回の記念大会なので、甲子園に行きたい気持ちが強い」と、2年連続出場へ気合を入れた。母が現役時代にプレーしたことがない聖地まで、あと4勝だ。(伊井 亮一)

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