【東千葉】県立進学校の木更津の快進撃がついに止まる

スポーツ報知
東千葉大会準々決勝、志学館戦で先発した木更津・菅沼駿一郎(カメラ・大谷翔太)

◆第100回全国高校野球選手権記念東千葉大会▽準々決勝 志学館5―2木更津(21日・ゼットエーボールパーク)

 快進撃を続けてきた県立進学校の木更津が志学館に敗れ、54年ぶりとなる4強入りを逃した。1点リードの4回。同点とされ、なお2死二、三塁から2失策がいずれも失点につながり、決勝点に。安打数は両校とも8本。和田純監督(44)は「ミスを逃してくれなかった。勝機があったからこそ悔しい」と唇をかんだ。

 確かな足跡を残した。ノーシードながら、1回戦(対佐原)では5点を追う6回に一挙12点を挙げるなどしてコールド勝ち。3回戦(対茂原樟陽)では、3点リードの9回に同点とされながらも延長11回にサヨナラ勝ち。4回戦(対東京学館)では、初回にいきなり3失点しながら、その裏に4点を挙げて逆転し、そのまま逃げ切り勝ち。振り幅の大きな戦い方が、結果としてチームに勢いをつけてきた。

 この日の相手は、同じ木更津市内の強豪私学・志学館。野村英登主将(3年)が「私立を食ってやろうと、1年間やってきた」と言うように、8強で唯一甲子園出場のない木更津にとって、ジャイアント・キリングの舞台が整ったかに見えた。だが、わずかに及ばなかった。

 それでも、8強入り自体が4強入りした1964年以来、54年ぶりの快挙だった。野村主将は「後輩たちにとって、ベスト8は自信になったと思う。4強を目指して、堂々とやってほしい」とエール。今大会全5試合を完投した2年生エース・菅沼駿一朗も「この経験を生かして、公立でも戦えるという気持ちで上を目指していきたい」と新チームでのリベンジを誓った。

 木更津総合、拓大紅陵、志学館と甲子園出場経験を持つ有力私学がしのぎを削る木更津市で腕を磨いてきた進学校が、来年こそ歴史を塗り替える。

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