【東東京】堀越、今春敗れた城東に5回コールド勝ち…小田川監督“考える野球”で成長

スポーツ報知
堀越・小田川雅彦監督(左)

◆第100回全国高校野球選手権記念東東京大会 ▽5回戦 堀越10-0城東=5回コールド=(21日・神宮第二)

 修徳の元監督で、今年4月に就任した堀越・小田川雅彦監督(61)が、古豪の立て直しに手腕を発揮した。今春の2回戦で敗れた城東に、11安打10得点の猛攻で5回コールド勝ち。7年ぶりのベスト8進出だ。指揮官は「この対戦を子どもたちも心待ちにしていた。この3か月間は、城東を倒すという目標を持ってやってきたので、勝ってよかった」と白い歯を見せた。

 名監督の指導でチームが生まれ変わった。小田川監督は04年夏、05年春と修徳を甲子園に導き、04年夏にはベスト8に進出した実績の持ち主。就任直後の今春の都大会では城東に3―4で敗退。「点差に応じた守備ができていなかった。大会後のミーティングで、子供らが野球のことを知らなかったことが分かった」と振り返る。

 そこで“考える野球”作りに取り組んだ。各部員にルールブックを配布し、試合のセオリーを含めて暗記させた。練習試合後には、部員に意見交換をさせて、改善点を見いださせた。また練習もキャッチボールなど基礎から徹底。ゲーム形式など実戦的な練習も取り入れることで、身につけた知識、技術を実戦に生かせるようにした。

 それだけではない。投手陣はマスクとジャンパー着用で走り込みを行い、下半身強化と持久力を向上させた。春も先発を務めたエース右腕・宮野結希(3年)は、5回を3安打5奪三振で“完封”。「セオリーを覚えたことで試合の流れが読めるようになり、落ち着いて投げられるようになりました」と笑顔を見せた。

 次の準々決勝では、昨夏優勝の二松学舎大付と戦う。「自分のピッチングで流れを作りたい。どこと当たっても、甲子園に行くために粘り強さを出して行きたい」と宮野。新生・堀越ナインが21年ぶりの甲子園に、あと3勝と迫った。

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