【石川】金沢学院・中、延長10回ダメ押し3ランで11年ぶり4強

スポーツ報知
延長10回に3ランを放った金沢学院・中主将

◆第100回全国高校野球選手権記念石川大会 ▽準々決勝 ▽準々決勝 金沢学院12―9飯田=延長10回=(22日・石川県立)

 準々決勝2試合が行われ、金沢学院は延長戦の末、飯田を12―9で退け、11年ぶり2度目のベスト4進出。延長10回に5番・中智希捕手(3年)が緑丘中でバッテリーを組んでいた飯田の木挽楓冴(こびき・ふうが)から3ランを放ち、試合を決めた。準決勝は24日に行われる。

 金沢学院・中主将は、直球を思い切り振り抜いた。1点を勝ち越した延長10回2死一、二塁。打球は左翼フェンスを越え、試合を決定づけるダメ押し3ランとなった。

 打席に入る前、右翼に回っていた飯田のエース・木挽が再登板。「神様がくれた巡り合わせだと思った。本当に楽しかった」。珠洲市の緑丘中でバッテリーを組み、苦楽をともにした親友と高校最後の対戦。「打ったのは直球だったが、コースも覚えていない。とにかく結果を出せて良かった」と公式戦2号、高校通算5号を興奮気味に振り返った。

 中学卒業後、地元の飯田に進むか迷ったが「野球で挑戦したい」と、金沢学院を選んだ。妹・彩乃さんは飯田の1年生でマネジャーを務めている。試合前には、木挽らと無料通信アプリ「LINE」で「試合で足つるなよ」などとやり取りした。延長10回の死闘の末、勝者と敗者に分かれ、木挽に「ナイスピッチング」と声をかけると、「絶対甲子園行けよ」と思いを託された。

 初優勝まであと2勝。毎年、夏の大会後に帰省しているが、「応援してくれる人たちがいる。まだまだ野球がしたい」と中主将。今年は“聖地”の土産話を持って、珠洲市に帰るつもりだ。(竹内 竜也)

野球

×