【高知】高知商、明徳止めた!創部100年目で100回大会へ

スポーツ報知
明徳義塾を倒し、喜びを爆発させる高知商ナイン(カメラ・牟禮 聡志)

◆第100回全国高校野球選手権記念高知大会 ▽決勝 高知商10―2明徳義塾(24日・春野)

 高知では、高知商が12年ぶり23度目の優勝を飾った。北代真二郎(3年)が2失点で完投し、昨秋の明治神宮大会を制した明徳義塾の9連覇を阻止した。

 創部100年の伝統校に歓喜の時がやってきた。高知商のエース・北代真二郎は2失点完投で高知の絶対王者を抑え込んだ。「日本一のチームを倒すというモチベーションでやってきた。勝ちを意識すると硬くなる。『遊んでいこう』と思ってました」。昨夏の2回戦で先発して敗れていた明徳義塾に対し、決勝の舞台で快投を繰り広げた。

 122球投げたうち、約3割が球速90キロ台前半のスローカーブという大胆な配球。無四球の制球力も光った。今夏に向けて「メンタルが強くなりました。制球が良くなって、カーブも安定しました」と如実に成果が出た。上田修身監督(56)も「前は独り相撲が多かった。今大会に入ってから一戦一戦強くなった」と急成長に驚いた。

 同校OBの上田監督は、主将として1980年のセンバツ優勝を果たした。80年代は春4度、夏6度も出場した甲子園に近年は遠ざかっていた。復活の期待をかけられて、3年前に同校監督に就任した。伝統を背負い「OBの方々が輝くには、現役の選手が輝かないといけないぞ」と選手の気持ちを高めた。13年春以来、明徳義塾には公式戦7連敗中だった。試合前には80年夏の決勝で明徳(現明徳義塾)に勝利したビデオを見せ、苦手意識を払拭した。

 第100回記念大会に創部100年で迎える。「僕たちにとっては初出場。楽しみたい」と北代。上田監督も「監督としては初めての甲子園。いろいろな経験をしたい」と新鮮な気持ちで聖地に向かう。(牟禮 聡志)

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